ドイツ・ブンデスリーガ/ドルトムント対シャルケ現地観戦記①ルールダービー試合開始前

 2016年10月29日(現地時間)に開催されたドイツ・ブンデスリーガ第9節、ドルトムント対シャルケのルールダービーを現地観戦してきました。ドルトムントに所属する香川選手、シャルケに所属する内田選手の直接対決は、内田選手が怪我からの復帰を目指してリハビリ中ということもあり実現しませんでしたが、ブンデスリーガ伝統の「ルールダービー」を現地観戦出来たことを私は一生忘れることはないでしょう。

 そもそもルールダービーとは何か?
 ルール工業地帯に本拠地を置いている両チームによる対戦試合の総称です。日本では「ルールダービー」という方がサッカーファンからの認知度も高いと思いますが、ドイツでは「レヴィアダービー」という総称の方が一般的のようです。

Jリーグの場合に置き換えると、
・浦和レッズと大宮アルディージャのさいたまダービー
・ジュビロ磐田と清水エスパルスの静岡ダービー
・横浜Fマリノスと川崎フロンターレの神奈川ダービー 
などに該当します。

 サッカーの試合で同じ地域にある、同じ県内にあるチーム同士の試合は選手もそうですが、サポーターにとっても負けられない気持ちにさせられます。

 ではここから、ルールダービーでの現地観戦の模様を3回にわけて掲載します。

1.試合開始前からサポーター同士の戦いは始まっている。

 今回のダービーマッチはドルトムントのホームで行われるので、デュッセルドルフにホテルを取りました。ドイツの鉄道(DB)のICEを使えば小一時間でドルトムント中央駅まで行けます。そこから乗換して1駅でドルトムントの本拠地「シグナル・イドゥナ・パルク」スタジアムに着きます。

 試合は18時30分からだったのですが、デュッセルドルフ中央駅を出発したのは12時。ドルトムント中央駅に到着したのが13時。さすがに早すぎたかな。と思いつつ、ドルトムントの街並みを見てからスタジアムに行こうと考えていたので、ホームを降りてみると、そこにはなんと、すでに多くのドルトムントサポーターが集まっていました。もちろん多くの警官も合わせて。土曜日ということもあり、ドルトムントのユニフォームやチームウェアを着たサポーター達が昼間からビールを片手にすでに盛り上がっている様子でした。

[ドルトムント中央駅の写真]

 とりあえず駅近くになったサッカーショップに入ってグッズを物色していると何人かの日本人サポーターと遭遇します。デュッセルドルフ在住の方かツアーで来てる方かはわかりませんが、香川選手の出場の可能性はあったので注目度は高かったのではないかと思います。
 14時30分、サポーターも増えだし、満員電車を避けるため、早めにスタジアム最寄り駅に移動。といっても既に電車の中には多くのドルトムントサポーターが乗車。電車間違えて乗っていないな。という安心感だけ得た瞬間でした。

[ドルトムントのスタジアム前]

 15時頃、スタジアム周辺をウロウロしながら、まだ開門前だったのでスタジアム近くにあるファンショップへ入る。ここは以前訪れたことがあったのですが、試合当日ということで店内に入る前にセキュリティーチェックを受ける。それだけ警備が強化されていた。その理由を私は1時間後に知ることになる。

 16時頃、ショップ店内を見て回り、そろそろかなと時間を確認し、スタジアムに入ろうと店の外に出てみると、警官によるバリケードが敷かれていて身動きが取れない。ドルトムントサポーターとシャルケサポーターが衝突しないようになっていた。

 サポーター同士の小競り合いでもあったのか?
 事前にトラブルを防ぐ防御のためなのか?

 その場に遭遇しなかったからわからないが、1時間前には無かった状況を目の当たりにして少し後退りしてしまう。さらにその状況にシャルケサポーターからチャント(応援歌)を歌いだし盛り上がっている。とりあえずスタジアムの中に入れば安心だと思い、ショップから1番最寄りのゲートから入ろうとするも、持っていたチケットがここではないそうだ。場所を聞くと、隣のゲートなのだが、そこは今ちょうどバリケードが張られているところだった。

 なんてことだ。

 視線を上げるとそこにはすでに盛り上がっているシャルケサポーター。この時にビール瓶の割れる音、警察のサイレンを聞いてしまうと本当に心臓に悪い。私の中でも一気に緊張が高まる…。しばらくして警官の誘導で対面通行出来るようにしてくれたが、シャルケサポーターとすれ違うたびにトラブルにならないか不安になった。

 あとドイツはヨーロッパの他の国に比べて治安は良い方だがスリにも注意が必要です。私のこの日の格好は「冬用ジャケット。ジーンズ。スニーカー」のシンプルスタイル。ジャケットの下にはもちろんユニフォーム!!
↓着用モデルはコチラ

 試合観戦にあたりトートバック、リュックサックのようなカバンは持ってこなかった。財布と携帯はポケットに入れ、パスポートは貴重品のみ入る小さめのウエストポーチを身につけていた。

 この日はこれで正解だと思っている。バリケードのところを移動する際、人一人がすれ違うスペースしかなく足も踏まれる。ポケットに両手を突っ込みスリに合わないようにガードしながら移動した。

 これがドイツのダービーか。私は日本では感じたことないくらい自分の気持ちの高揚感を抱えながらスタジアムに入った。この時16時30分頃。試合開始まであと2時間…。

[香川真司選手:海外リーグでの活躍を簡単に振り返る]

 今回はドルトムントのホームでの観戦ということで、ドルトムントに所属する香川真司選手の海外リーグでの経歴を簡単にですが記載しています。

 2010年の南アフリカワールドカップ後、香川選手がセレッソ大阪からドルトムントに移籍したシーズン、ドルトムントはリーグ優勝を果たした。
 2011-12シーズンもリーグ優勝し連覇を達成し、2012-13シーズンからマンチェスター・ユナイテッドに移籍した。1年目はプレミアリーグ優勝に貢献したが、2年目からはファーガソン監督からモイーズ監督に代わり出場機会が激減。さらにファンハール監督の時に戦力外の扱いを受け、2014-15シーズン開幕後、夏の移籍市場が閉まる直前に、ドルトムントに復帰が決まった。

 この流れは当時の監督だったクロップ氏。親しいチームメイト(ギュンドアン選手、グロスクロイツ選手)フロントやファンに慕われてないと出戻り移籍など実現はしない。

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