ロシアワールドカップに向けて、サッカー関連のメディアはこれからどんどん盛り上がっていくだろう。FOOTBALL NOTEもその1つだ。これまでは1月時点でのW杯に行く23人を予想したり、グループリーグでのFOOTBALLNOTE式フォーメーションを上げてきた。
次の企画のためいろいろなリサーチをおこなっていた矢先、1つの不吉な情報をつかんでしまった。それは「日本がW杯で決勝トーナメントに進んだのは、グループリーグで南米チームと対戦しなかった大会だけ」というものだった…少し気になったので調べてみることにした。
日本がW杯で決勝トーナメントに進んだのは、グループリーグで南米チームと対戦しなかった大会だけ?
まずはW杯での南米チームとの戦績について調べてみた。
【W杯/グループリーグ】
W杯 | 対戦相手 | スコア | グループリーグ |
2014ブラジル | コロンビア | ●1-4 | 第3戦 |
2010南アフリカ | 対戦なし | ||
2006ドイツ | ブラジル | ●1-4 | 第3戦 |
2002日本韓国共催 | 対戦なし | ||
1998フランス | アルゼンチン | ●0-1 | 初戦 |
【W杯/決勝トーナメント】
W杯 | 対戦相手 | スコア | グループリーグ |
2010南アフリカ | パラグアイ | ●3-5 | 決勝トーナメント |
(P.K.) | 1回戦 |
W杯での南米チームとの対戦成績は0勝4敗。
グループリーグで南米チームと対戦したフランス、ドイツ、ブラジルの3大会では、グループリーグで敗退している。「日本がW杯で決勝トーナメントに進んだのは、グループリーグで南米チームと対戦しなかった大会だけ」というのは確かだった。
2018年のロシア大会はグループリーグ初戦で南米のコロンビアと対戦。現行ルールになった1998年フランス大会から、グループリーグ初戦に敗れたチームが決勝トーナメントに進出する可能性は8.7%…というデータもある。日本代表にとって初戦が大一番となる。
1つの不吉なジンクスを出してしまったこと…サポーターの1人としてツライ。
W杯以外での公式戦や親善試合の結果について
さらに日本代表は南米チームに弱いというデータがある。南米チームに弱いのはW杯の時だけだと思いたくて、2017年11月から2002年11月までさかのぼって、日本代表がコンフェデレーションズカップや国際親善試合での南米チームとの戦績を調べてみた。
【ハリルホジッチ監督;1戦1敗】
年月日 | 対戦相手 | スコア | イベント | 場所 |
2017年11月10日 | ブラジル | ●1-3 | 国際親善試合 | フランス |
【アギーレ監督;3戦2敗1分】
年月日 | 対戦相手 | スコア | イベント | 場所 |
2014年10月14日 | ブラジル | ●0-4 | 国際親善試合 | シンガポール |
2014年9月9日 | ベネズエラ | △2-2 | 国際親善試合 | 神奈川 |
2014年9月5日 | ウルグアイ | ●0-2 | 国際親善試合 | 北海道 |
【ザッケローニ監督;6戦2勝3敗1分】※FIFA主催大会/コンフェデ杯:1戦1敗
年月日 | 対戦相手 | スコア | イベント | 場所 |
2013年8月14日 | ウルグアイ | ●2-4 | 国際親善試合 | 宮城 |
2013年6月16日 | ブラジル | ●0-3 | コンフェデ杯 | ブラジル |
2012年10月16日 | ブラジル | ●0-4 | 国際親善試合 | ポーランド |
2011年6月1日 | ペルー | △0-0 | 国際親善試合 | 新潟 |
2010年10月8日 | アルゼンチン | ○1-0 | 国際親善試合 | 埼玉 |
2010年9月4日 | パラグアイ | ○1-0 | 国際親善試合 | 神奈川 |
【岡田監督(第2次);5戦1勝1敗3分】
年月日 | 対戦相手 | スコア | イベント | 場所 |
2010年2月2日 | ベネズエラ | △0-0 | キリン杯 | 大分 |
2009年5月27日 | チリ | ○4-0 | キリン杯 | 大阪 |
2008年8月20日 | ウルグアイ | ●1-3 | 国際親善試合 | 札幌 |
2008年5月27日 | パラグアイ | △0-0 | キリン杯 | 埼玉 |
2008年1月26日 | チリ | △0-0 | 国際親善試合 | 東京 |
【オシム監督;2戦1勝1分】
年月日 | 対戦相手 | スコア | イベント | 場所 |
2007年6月5日 | コロンビア | △0-0 | 国際親善試合 | 埼玉 |
2007年3月24日 | ペルー | ○2-0 | 国際親善試合 | 横浜 |
【ジーコ監督;9戦1勝5敗3分】※FIFA主催大会/コンフェデ杯:2戦1敗1分
年月日 | 対戦相手 | スコア | イベント | 場所 |
2006年3月30日 | エクアドル | ○1-0 | 国際親善試合 | 大分 |
2005年6月22日 | ブラジル | △2-2 | コンフェデ杯 | ドイツ |
2005年5月22日 | ペルー | ●0-1 | キリン杯 | 新潟 |
2004年8月18日 | アルゼンチン | ●1-2 | 国際親善試合 | 静岡 |
2003年6月22日 | コロンビア | ●0-1 | コンフェデ杯 | フランス |
2003年6月11日 | パラグアイ | △0-0 | キリン杯 | 埼玉 |
2003年6月8日 | アルゼンチン | ●1-4 | キリン杯 | 大阪 |
2003年3月28日 | ウルグアイ | △2-2 | 国際親善試合 | 東京 |
2002年11月20日 | アルゼンチン | ●0-2 | 国際親善試合 | 埼玉 |
南米のチームとは26試合行い、5勝12敗9分(2018年1月調べ)だった。そのうちFIFA主催の公式戦(コンフェデレーションズカップ)では2敗1分。
勝率はわずかに19%。勝率の中に引き分けを含めても54%に過ぎない。国際親善試合でこの数字だ。
ちなみにW杯、コンフェデレーションズカップといったFIFA主催大会における南米チームとの対戦成績は「0勝6敗1分」という目を覆いたくなる数値が出てきてしまった。
あとがき
今回この記事を掲載してよいのか非常に悩んだ。しかし、これはあくまでロシアW杯本大会までの過去のデータを持ち出して行った仮説と検証に過ぎない。現在は不利なデータであっても未来は変えられるので、初戦コロンビアに勝つか引き分けるかで勢いに乗ってほしい。
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