日本代表:Road to カタール(7)国際親善試合/パナマ戦[2018.10.12]

 ロシアW杯に出場したメンバーも招集され、怪我人を除いて現時点で考えられるベストメンバーを揃えた日本代表。
 「若手との融合」がテーマになった10月は、パナマ代表、ウルグアイ代表と親善試合を行う予定になっている。

パナマ戦レビュー

日本代表 3-0 パナマ代表

<スタジアム/現地情報>
スタジアム:デンカビッグスワンスタジアム
観客数  :38,322人
天候   :曇り
気温   :22.6℃
湿度   :43%

日本代表のフォーメーション

※選手名敬称略
()内は交代出場した選手

フォーメーション:4-2-3-1
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       大迫勇也
      (川又堅碁)

 原口元気  南野拓実  伊東純也
       (北川航也)  (堂安律)

    青山敏弘  三竿健斗
    (柴崎岳)

佐々木翔 槙野智章 冨安健洋 室屋成

       権田修一

【得点者】
前半42分;南野拓実
後半20分;伊東純也
後半40分;オウンゴール

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【編集長の考察】

 2試合連続で3対0とスコア上は完勝と、ここまで新生日本代表は好スタートを切っているように思えるが、この試合は守備面での小さいミスが目についてしまった。

 失点にはつながらなかったが、ボランチとセンターバックの間のスペースから危ない場面を作られてしまった。日本の失点シーンというのは、このスペースを自由に使われた時に多いイメージを持っている。

 ボランチ、センターバックまたはサイドバックのどの選手がボールにアプローチするのか非常に判断に迷うところなのだが、連携面は選手が変われば少しのズレは出てくるので、代表チームとしての明確な基準が必要なのかもしれない。

 そして1番気になったのは日本の左サイド。
 原口選手と佐々木選手の連携が悪く、日本の左サイドが攻撃面で機能していなかった。特にビルドアップの部分で良くない印象を持った。

 槙野選手が左サイドバックに回った方が良かったかもしれないが、この試合のスタメンを見ると単純に中央の高さが足りなくなる。
 左サイドバックに関しては、長友選手が現状では1番手であり不動のレギュラーとして代えの効かない選手だが、バックアップの候補選手が見当たらないのは、今回「若手との融合」をテーマに活動している日本代表にとってはマイナスでしかない。

 実際にこの試合、日本の攻撃をリードしていたのは右サイドからだった。
 伊東選手と室屋選手が連携面で機能していたのもあるが、日本の攻撃が良い時間帯はほとんど右サイドから始まっていた。

 室屋選手が右サイドバックとして頭角を出しつつあるので、酒井宏樹選手を左に回すプランも検討できるかもしれないが、サイドバックの人材難が表面化してしまったように思う。

 他にも選手同士でプレーが重なったり、なんでもないところでの安易なパス交換でボールを奪われカウンターを食らったり、失点していてもおかしくない場面は多かった。

 攻撃面ではサイドからスピードに乗った攻撃が出来ていたし、大迫選手がワントップとしてポストプレーで時間を作ってくれたこともあり、ボランチからのタテパスも狙いやすかったのではないだろうか。

 また前線の4人は、メンバー構成が変わっても連動してプレーできていたし、スピードのあるドリブラータイプが増えてきたので、個の力だけで局面を打開できる武器が増えたように思う。

 パスを回していくだけでは、相手がリズムになれてしまったら崩すことはできない。
 ドリブルという選択肢が増えることで、日本のお家芸でもあるショートパスを繋ぐサッカーも効果を発揮するだろう。

 そして真価が問われるのが、16日に行われるウルグアイ戦だ。
 ロシアW杯でコロンビアに勝ったとはいえ、日本は南米チームを苦手としているのには変わりない。選手達はウルグアイを相手にどういうサッカーを見せてくれるか。森保監督の采配にも注目したい。

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