トルクメニスタンになんとか勝利して勝ち点3を得た日本。
オマーンに勝利するとほぼ決勝トーナメント進出は決まるが、果たして…。
マッチレビュー
日本代表 1-0 オマーン代表
<スタジアム/現地情報>
スタジアム:ザイード スポーツ シティ スタジアム
観客数 :12,110人
天候 :晴れのち曇り
気温 :23.0℃
湿度 :43%
日本代表のフォーメーション
※選手名敬称略
()内は交代出場した選手
フォーメーション:4-2-3-1
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北川航也
(武藤嘉紀)
原口元気 南野拓実 堂安律
(伊東純也)
柴崎岳 遠藤航
長友佑都 吉田麻也 冨安健洋 酒井宏樹
権田修一
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【得点者】
前半28分;原口元気(PK)
【編集長の考察】
当初の予想だと、オマーンが引いてきてからのカウンター主体の戦術を取ってくると思っていたが、がっぷり四つのサッカーらしいサッカーの試合になった。
ボール試合率は日本が60%、オマーンが40%。
トルクメニスタン戦と異なり、中央への縦パスにこだわらず、サイドを起点にして日本らしい攻撃を見せていた。
そして、ウラに出来たスペースを南野選手が何度もついていた。
この試合間違いなく1番躍動していたのは南野選手だ。1点でもゴールが決まっていたらMVP間違いなし。
前半はいくらシュートを打っても決まらなかったが、枠内シュートは相手GKのファインセーブの連発にあっただけ。
日本が先制した原口選手のPKの場面だが、コースの「よみ」は当たっていた。だが原口選手の蹴ったボールスピードが上回っていたからPKが成功したのだ。
それだけこの試合でオマーンのGKはあたっていたように感じた。
日本の決定的なピンチはカウンターから惜しいシュートがあったところだけかな。
両サイドバックが攻撃参加で上がったところを突かれた形だが、攻撃に行っていた時間帯だけに仕方ない一方、ボランチが1枚下がって対応するなど策はあったはずだ。
守備面で細かいミスはあったが、失点につながらなかっただけ良かっただろう。
ただ、終始バタバタしている印象は拭えない。全体のバランスが整っていないと私は見ている。
それともう1つ。
長友選手の体を投げ出したシュートブロックがハンド?の疑惑があったところ。
コーナーキックになったが、スローで見ると……ハンドを取られてもおかしくなかった。VARは準々決勝から導入されるということで、運が日本にあるのだろう。
オマーン代表について
チーム全体をコンパクトに保って、組織化されている印象を受けた。
初戦を落とし負けられない一戦だったので、いつも以上に迫力を感じていて、特に前半は面白い試合だった。
後半は両チームともやや膠着した状態になったが、駆け引きでは日本が上回っていたので、徐々にイライラしている場面も見られた。
シュート数は8本を記録しているが、枠内シュートは0。
この記録が今日の試合のスコアを物語っている。
オマーンと対戦する公式戦は、なんだかんだで接戦になっている。
中東アジアのチームと対戦する時は似たような試合展開になるが、以前は日本が中東チームを苦手としていた。
日本がW杯に出場できるようになり、海外組が増えてきたことでそこまで苦手意識は少なくなっているようだが、W杯アジア予選で対戦する時には、警戒しないといけない危険な相手だ。
気になった点
全部で3つある。
1つ目は、中盤に長谷部選手のようにチームを鼓舞して統率できるタイプがいないのか?ということ。
試合を通じて、チーム全体のバランスが整っていない。と感じたからだ。
最終ラインでキャプテンの吉田選手がコントロールしてはいるとはいえ、ボランチの柴崎選手、遠藤選手に長谷部選手が担っていたことと同じことを求めてみてはどうだろうか。
2つ目は怪我人。2戦目を終えた段階だが、怪我人も増えてきたように感じる。
堂安選手は相手ディフェンダーからだいぶ削られていたので、右足の状態が気になる。
右臀部の違和感でオマーン戦を欠場した大迫選手の状態も気になるが、もし今後離脱となるようなことがあればチームにとって大打撃となるだろう。
最後に、南野選手と堂安選手にイエローカードをもらってしまったところ。
日本の攻撃の中心である2選手が、同時に出場停止となるのは避けたい。
今後勝ち上がっていく中で、累積警告にも注意が必要だ。
ウズベクスタン戦に向けて
勝ち点6となり、決勝トーナメント進出が決まった!
初戦、2戦目で主力としてプレーした選手のコンディション、累積警告と考えるとウズベキスタン戦はサブ組中心のメンバー構成になるだろう。
アジアカップは総力戦なので、サブ組の奮起に期待したい。
グループリーグを1位で突破することも重要なのだが、サブ組で見せる新たな日本代表の可能性を公式戦で見てみたい。