トルクメニスタン、オマーンに連勝で決勝トーナメント進出は決定している日本代表。
2戦を終えた時点では得失点差でウズベキスタンがグループ1位に立っていた。
日本代表がグループ1位で突破するには、勝利が絶対条件となる。
マッチレビュー
日本代表 2-1 ウズベキスタン代表
<スタジアム/現地情報>
スタジアム:ハリファ インターナショナル スタジアム
観客数 :7,005人
天候 :晴れ
気温 :28.0℃
湿度 :31%
日本代表のフォーメーション
※選手名敬称略
()内は交代出場した選手
フォーメーション:4-2-3-1
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武藤嘉紀
(遠藤航)
乾貴士 北川航也 伊東純也
(原口元気) (冨安健洋)
塩谷司 青山敏弘
佐々木翔 槙野智章 三浦弦太 室屋成
シュミット・ダニエル
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【得点者】
前半43分;武藤嘉紀
後半13分;塩谷司
【編集長の考察】
オマーン戦からスタメン10人を入れ替えて臨んだウズベキスタン戦。
サブ組というと聞こえは悪いが、日本代表に選出されたメンバー。
中盤に青山選手が入るだけで全体のバランスは、ここ2戦に比べて安定していた。
「背番号17」の選手がキャプテンマークを巻いてボランチでプレーする姿がしっくりきてからというわけではない。
青山選手のポジショニングの良さがチームに安定をもたらせていた。
先制点は奪われてしまったが、その後すぐに同点に追いついたことは決勝トーナメントに向けて好材料だ。
1対1と同点の後半の早い段階で、逆転できたのも大きかった。
この試合でゴールを決めた武藤選手、塩谷選手。
左サイドで攻撃の起点となっていた乾選手。
怪我による離脱となった選手の代わりに追加招集となった3選手が、決勝トーナメントに向けてチームの勢いを加速させたことは間違いない。
レギュラー組と言われていたメンバーには、スタメンに復帰すると思われる決勝トーナメント1回戦での奮起に期待したい。
ウズベキスタン代表について
Jリーグ1部のジュビロ磐田に所属するムサエフ選手がスタメンに名を連ねたウズベキスタン代表。
主力を何人か入れ替えたはいたものの、前評判通りグループリーグで1番の強敵だった。
「ウラへ抜けるスピードが速い」というより、「動き出しの1歩目が速い」という印象を受けた。
先制点を決められたシーンを振り返ると、槙野選手がマークについていたが、ウラに抜けたボールに対してショムロドフ選手がトップスピードに近かったので後ろから追いかけながらのディフェンスで止めることは難しい。
ウズベキスタンを率いるアルゼンチン人のクーペル監督は、クラブチームでは、スペインのバレンシア(1999-2001)、イタリアのインテル(2001-2003)を率いた実績がある。
代表チームでは、2015年にエジプト代表監督に就任し、2018年に開催されたロシアW杯に出場している。
ヨーロッパの名門クラブを率いた名将が中東の国で監督になっているケースが増えている。
近年中東のチームが力をつけてきたのは、ヨーロッパのクラブで実績のある監督の掲げるサッカーを体現できているからだろう。
最終戦を前に日本は決勝トーナメント進出を決めておいて良かった。と試合を観ながら率直に感じていた。
日本代表にとって好材料と不安材料
【好材料】
怪我のため別メニュー調整が続く大迫選手の代役として、ワントップ候補に武藤選手。
手薄となっているボランチ、サイドバック、センターバックでもプレーできる守備でのユーティリティープレーヤーとして塩谷選手が起用できる目途がついたこと。
所属するべティスでは出場機会を失い、直前での緊急招集で森保体制での代表チームに初参加となった乾選手だが、連携面ではやや不安なところはあったものの、チームコンセプトにフィットしていたこと。
右サイドで抜群のスピードで存在感を出した伊東選手。
豊富な運動量と同点ゴールをアシストした室屋選手。
ポジショニングの良さでチームに安定をもたらした青山選手。
ウズベキスタン戦だけでも名を上げた選手はこれだけいる。結果として、チームが活性化され良い循環が生まれるだろう。
【不安材料】
この試合で活躍した武藤選手、塩谷選手もイエローカードをもらってしまったこと。
南野選手、堂安選手、酒井選手、権田選手とそれぞれ1枚ずつもらっているので、合計で6人が累積での出場停止に大手をかけてしまっている。
ロシアW杯でフェアプレーポイントの恩恵を受けて決勝トーナメント進出を決めた日本代表にしては、イエローカードをもらい過ぎている印象だ。
負けたら終わりの決勝トーナメントでは、イエローカード覚悟のプレーが必要になる時も考えられる。
累積による出場停止は覚悟した選手起用プランを考える必要が出てきた。
決勝トーナメントに向けて
決勝トーナメント1回戦での対戦相手がサウジアラビアに決まった。
個人的には1回戦屈指の好カード。
累積による出場停止の選手もいないので、今大会のベストメンバーでの戦いが濃厚だろう。
決勝トーナメント1回戦は、日本時間1月21日(月)20時キックオフで行われる。