日本代表:Road to カタール(15)国際親善試合/ボリビア戦[2019.03.26]

 コロンビア戦では0対1で敗れるものの、課題と収穫が見えた一戦だった。

 中島翔哉選手の存在感は日本代表の武器になる。
 またチームが機能していない時、試合中にベンチから指示が出る前に、ピッチ内での選手が自発的に修正することができれば、まだまだ日本代表は強くなるだろう。

 2019年3月期の代表戦は、アジアカップメンバーに加え、ロシアW杯からの復帰組、新戦力を招集。
 チームとしての底上げのため多くの選手を試したいという意向もあるのか、コロンビア戦からスタメン11人を総入れ替えて、ボリビア代表に臨むことになった。

マッチレビュー

日本代表 1-0 ボリビア代表

<スタジアム/現地情報>
スタジアム:ノエビアスタジアム神戸
観客数  :28,133人
天候   :曇り
気温   :16.0℃
湿度   :43%

日本代表のフォーメーション

()内は交代出場した選手

フォーメーション:4-2-3-1
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        鎌田大地
       (鈴木武蔵)

  乾貴士   香川真司  宇佐美貴史
(中島翔哉) (南野拓実)  (堂安律)

    小林祐希   橋本拳人
    (柴崎岳)

安西幸輝 畠中槙之輔 三浦弦太 西大伍
(佐々木翔)

     シュミット・ダニエル

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【得点者】

後半31分;中島翔哉

【日本代表スタッツ】

ボール支配率 :68%
シュート数  :17本
枠内シュート : 4本
パス成功率  :87%(684本)
オフサイド  : 5回
フリーキック :14本
コーナーキック: 8本

【編集長の考察】

◆守備的なチームには苦戦する

 ボリビアは典型的な守備のチームだった。
 南米でブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビアといった強豪国と対戦するので、自然と守備的な戦術になったのだろう。
 W杯南米予選では避けては通れない相手なので、チームとしての守備は完成されていた。

 日本はボールを持っているというより、持たされている印象。
 フィニッシュの最後のところまでなかなか持ち込めない、観ている方からしても嫌な試合展開。

 こういう試合こそ積極的にミドルシュートを打つ必要があるが、中央エリアのスペースがなく、ミドルを打つことさえさせてもらえなかった。

 ポゼッションからパスをつないで崩そうとしても、パススピードもボールスピードに差がないので、ボリビアとしても守りやすかったのではないだろうか。

 その中でも、サイドチェンジでのロングパスだけは有効だったように思う。
 ワイドに展開することで、ボリビア守備陣の間隔を広げることで、スペースを作ろうとする意図は感じられた。

 ただ、ボールを足元で受けるシーンが多く、ウラのスペースに動く選手が前線に少なかったので、連動性が生まれず、ボリビアの守備を崩せなかったのは当然だろう。

 中島選手が途中出場するまでは、攻撃で崩せたのは数えるくらいしかなかった。
 中島選手が入ることで、ドリブルで仕掛けれる回数が増え、日本の推進力が格段に上がった。

 先制ゴールのシーンは、ボリビアのミスからというのもあったが、カウンターからの決定機をゴールに結びつけた中島選手の決定力もあった。

 チャンスを確実にゴールに繋げる。
 「決定力不足」については日本代表の永遠のテーマであるが、この課題をクリアできた時、次のステージに上がれるのかもしれない。

◆献身性がプレーから見えない

 両サイドバックが、中盤の選手を追い越していく動きが少なかったように感じる。
 それだけこの試合で先発した西選手、安西選手には物足りなさがあった。

 サイドバックにはそれだけ運動量を求めてしまうのは、長友佑都選手、酒井宏樹選手という良いお手本がいるからだろう。

 ヨーロッパでもサイドバックを務める日本人選手の評価が高いのは、プレー面での献身性があるからだろう。

 オーバーラップして攻撃参加しても、パスがこないことはある。
 ボールを奪われてカウンターになると、急いで戻らないといけないのもサイドバックの宿命だ。

 それでも、ボールのないところでも『フリーランニング』はチームのためにも必要だ。
 『代表チームのために走れない選手』はいらない。

◆2試合を通して見えた日本代表の問題点

 足元の技術が高い、といった上手い選手は出てくるようになったけど、守備的でチームを鼓舞する闘将タイプの選手はなかなか出てこない。

 ロシアW杯後、新チームになって筆者が懸念していた問題点は、長谷部誠選手の代役となる選手が誰になるのか?ということ。

 コロンビア、ボリビアの2試合は、これまでキャプテンマークをつけてプレーしていた吉田麻也選手が不在ということで、ピッチ内でチームを鼓舞するジェスチャーをする選手がいなかったように思う。

 守備面でチームを鼓舞する。という土台が作れないと、いくら攻撃的なポジションでタレントと言われる選手が次々出てきても、チームとして強くなることは難しいだろう。

 長谷部選手と同じポジションの「ボランチ」に目を向けると、この試合、追加招集とはいえ代表初招集で初先発となった橋本拳人選手には今後も注目したい。

 ボリビアがそこまで攻撃的なチームではないので、しっかりとした採点は次回に持ち越したいが、ボール奪取型のプレースタイルであそこまで体を張れるということは証明できたので、コパアメリカ(南米選手権)でも見てみたいと思わせてくれた。

 長谷部選手のようなキャプテンシーを持った選手の新たな出現が今後の日本代表を左右するかもしれない。

ABOUTこの記事をかいた人

FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ