サッカーU-24日本代表/東京五輪2020 準々決勝/U-24ニュージーランド代表/マッチレポート

マッチレポート

負けたら終わりのノックアウト方式で行われる決勝トーナメント準々決勝。オーバーエイジで参加している酒井選手がフランス戦でイエローカードをもらってしまい累積2枚目のため出場停止となった。

試合の立ち上がりから日本は硬さが目立った。グループリーグ初戦の南アフリカ戦がフラッシュバックしたかのような固い立ち上がりだった。パスミスも目立ち、運動量もそれほど多くなかったのは過密日程による影響もあるかもしれない。

日本のプレーで気になったところは両サイドが攻守に機能出来ていない印象を受けた。右も左も2列目とサイドバック、堂安選手と橋岡選手、相馬選手と旗手選手との縦関係が上手くいってなくて中盤でのボールロストが目立っていた。
日本の攻守の切り替えが上手くいかず、ニュージーランドに攻め込まれてしまう時間帯が多かったのはサイドで起点を作れなかったから。それもあり中央から強引に攻める手段しか無く、中盤での連動性もあまり見られなかった。

この試合は特に攻撃面で精彩を欠いていた印象はあったが、日本にチャンスが無かったわけではなく、前半、後半1本ずつ確実に決めておきたい場面はあった。
こういうところをきっちりとゴールに繋げていかないとトーナメントを勝ち上がることは出来ない。中央を固めてきた高さのあるチームに対しては、攻撃面で改善の余地があるように思う。

ニュージーランドは完全に引いてきたわけではなく、前半は様子見というプレーも多かったが、後半6分にウィンストン・リード選手のアクシデントがあり選手交代からシステムを代えたところから一気にギアを上げて攻勢に来た。
攻勢に出る中でも守備はブロックを作ってバランスを取り、全体的に組織化された良いチームだった。特にスカウティングの部分では、日本のボランチを機能不全にする狙いはハマっていた。ディフェンスラインからボランチに入るパスは必ず狙っていたし、日本対策はしっかり出来ていた。

またクリス・ウッド選手とベン・ウェイン選手の2トップが、吉田選手、冨安選手にあえて距離を近づけることで意図的にセンターバックが2トップをマンマークで守らないといけない状況を作り出していた。こうなるとボランチは1枚下がらないといけないし、サイドから攻撃されたときも中央を固めないと行けないのでセンターバックがサイドバックのフォローに回れないか、1対1の局面で勝つしか防ぐ方法がなかったように感じる。

これが今回の苦戦の原因であり、前後半の90分だけならベンチワークでは日本は完敗だったことを証明している。
スコアレスの展開だから難しい判断かもしれないが、ニュージーランドは90分で決めに来ていたことを考えると、ピッチの選手達が采配の遅さをカバーし、なんとか無失点で耐えてことでPK戦までもつれ込むことが出来たのだろう。

日本ベンチは延長になって積極的に動いてはきたが、交代策がハマったように感じなかった。延長戦で勝負を決める選手交代のように思えたが、相手のゴールに襲いかかる驚異となったプレーはなかった。
一方ニュージーランドは90分で勝負を決めれなかったので、延長戦は失点をしないことを第一にPK戦まで考えたゲームプランを描いていたようなプレーだった。

マッチレビュー

U-24日本代表 0-0 U-24ニュージーランド代表
      4(PK)2

[日本代表キッカー]

1.上田綺世
2.板倉滉
3.中山雄太
4.吉田麻也

[PKスコア]

日本:○○○○
ニュージーランド:○××○

U-24代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
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        林大地
       (上田綺世)

  相馬勇紀  久保建英   堂安律
 (中山雄太)       (三好康児)

    田中碧    遠藤航
    (板倉滉)

旗手怜央 冨安健洋 吉田麻也 橋岡大樹
(三笘薫)
        谷晃生

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ベンチメンバー

[GK]

1.大迫敬介(サンフレッチェ広島)

[DF]

3.中山雄太(ズウォレ/オランダ)
4.板倉滉 (フローニンゲン/オランダ)

[MF]

8.三好康児(アントワープ/ベルギー)
11.三笘薫 (川崎フロンターレ)

[FW]

9.前田大然(横浜F・マリノス)
18.上田綺世(鹿島アントラーズ)

日本代表スタッツ

ボール支配率 :50%
シュート数  :20本
枠内シュート : 6本
パス成功率  :77%(572本)
オフサイド  : 1回
フリーキック :27本
コーナーキック: 9本

スタジアム/現地情報

スタジアム:県立カシマサッカースタジアム
天候   :晴れ
気温   :25.0℃
湿度   :90%

今後の日程

本大会(決勝トーナメント/準決勝)

8月3日(火)U-24スペイン代表 20時キックオフ

あとがき

正直よく勝ったな。という感情しかなかった。
試合には勝ったがどこかでベンチワークを含めるとチームとしては負けていたのではないだろうか。守備が無失点に抑えることが出来たから試合として成立していただけで、本来なら負け試合に等しい内容だった。

五輪準々決勝でのPK戦はシドニー五輪のアメリカ戦を思い出すのでPK戦までに試合を決めてほしかったのが本音。グループリーグを3連勝で突破したチームが決勝トーナメント初戦で苦戦するのは五輪もW杯も同じなんだな。

準決勝では酒井選手が戻ってくるが、この試合でイエローカードをもらってしまい累積2枚となった冨安選手が出場停止となった。最終ラインのベストメンバーが未だに組めていないのは残念だが、ここまで4試合戦って「失点1」はこのチームのストロングポイントだ。優勝候補の1角スペインを相手にしても先に失点しなければ勝機は見えてくるかもしれない。

ABOUTこの記事をかいた人

FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ