日本代表:Road to カタール(45)W杯アジア最終予選/オマーン代表戦マッチレポート

2022カタールW杯アジア最終予選がついに始まった。最終予選は厳しい戦いになるのはわかっているが、W杯でベスト16の壁を越えるためにはアジアでつまずくことは許されない。

日本人監督で最終予選に挑むのは2010南アフリカ大会以来実に10年ぶりとなる。2014ブラジル、2018ロシアと外国人監督の元でW杯出場権を獲得してきた日本代表だが、日本人監督が不在だった空白の10年は大きなツケとなって結果に表れてしまった。

マッチレポート

オマーンはしっかりと日本対策をしていた。
1トップの大迫選手には縦パスが入る瞬間にアンカー(中盤の底)とセンターバックがプレッシャーをかけてポストプレーを封じ、人数をかけて大迫選手を囲んでスペースを消していたため思うようなプレーをさせていない。
さらにダブルボランチの柴崎選手、遠藤選手にも最終ラインからパスが入った瞬間を見逃さず、早めに激しいプレスをかけたことで日本の攻守の切り替えがスムーズに行っていなかった。

日本代表の心臓でもあるダブルボランチが機能しなければ攻守の連動性はほぼ皆無。さらに1トップにボールが収まらないと2列目と連動した攻撃の形が作れないのは五輪代表でもフル代表でも同じだ。

1トップの大迫選手への縦パスが入らないと日本の攻撃のスイッチが入らないのだろうか。
あれだけ縦パスを警戒されているのにも関わらず、大迫選手のポストプレー頼みの攻撃パターンしかないのだろうか。
大迫選手が最前線で張っているだけではなく中盤まで下がってボールを受けたり、他の選手が大迫選手を囮に使ったり、2列目の選手が大迫選手を追い越す動きといった工夫がなぜ出来なかったのだろうか。
疑問点ばかりだが、ホームで勝ち点3を取るなら1トップから3トップへシステム変更することも出来たはずだ。

ダブルボランチについてだが、私は柴崎選手と遠藤選手のコンビでは最終予選を戦うことは難しいと考える。理由は柴崎選手の守備がアジア最終予選では通じない可能性があるからだ。

この試合でも危ないシーンは何度もあり、実際に長友選手の守備範囲の広さでカバーしていたところも多々あったし、今まで攻撃面で重宝されていただけであって守備面での課題は全く改善されていなかった。

失点につながったシーンは特にそう。柴崎選手がもっとセンタリングを上げた選手にプレッシャーをかけていれば、同じようにセンタリングを上げられていたとしてもゴールに繋がっていた可能性は低かったかもしれない。マークについていたといってもあんなにスペースを与えてしまっていたらお粗末なプレーとしか言いようがない。

この先も1トップとダブルボランチが機能しなければ、最終予選は苦戦が続くことは間違いない。またチームマネジメントとして選手のコンディションもイマイチだった。

東京五輪大会にオーバーエイジとして参加していた吉田選手、酒井選手、遠藤選手はプレーに精彩を欠いていたのは無理もない。
吉田選手と遠藤選手は、ほとんどオフがないまま海外所属クラブで新シーズンに突入したばかりなのに再び日本への長距離移動と調整面では特に難しかったと考える。
酒井選手はJリーグに復帰したので長距離移動は避けられたものの、浦和レッズに合流してからリーグ戦、カップ戦とフル稼働でプレーしていた中での代表合流となったのでコンディションはそこまで良くなかったように思えた。

海外組は新シーズンが開幕したばかりだが、今季所属クラブのフランクフルトでレギュラーを取れていない鎌田選手がピッチでほとんど消えていた。1トップが機能しなかったからトップ下まで機能しなくなるようでは厳しい。
海外組が増えたといっても、所属クラブでプレー時間が短い選手を代表に招集するのは、親善試合ならまだしもW杯予選では考え直した方が良いだろう。無所属のため新シーズン前にチーム練習もしっかり出来なかった長友選手があれだけプレー出来たのはあくまで例外だ。

マッチレビュー

日本代表 0-1 オマーン代表

日本代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
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        大迫勇也

 原口元気   鎌田大地   伊東純也
  (古橋亨梧)    (久保建英)    (堂安律)

     柴崎岳    遠藤航

長友佑都 吉田麻也 植田直通 酒井宏樹

        権田修一

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【日本代表スタッツ】

ボール支配率 :61%
シュート数  :10本
枠内シュート : 2本
パス成功率  :79%(586本)
オフサイド  : 1回
フリーキック : 8本
コーナーキック: 3本

【スタジアム/現地情報】

スタジアム:パナソニックスタジアム吹田
観客数  :4,863人
天候   :雨
気温   :23.1℃
湿度   :90%

招集メンバー

[GK]

1.川島永嗣(ストラスブール/フランス)
12.権田修一(清水エスパルス)
23.谷晃生(湘南ベルマーレ)

[DF]

5.長友佑都(無所属)
22.吉田麻也(サンプドリア/イタリア)
4.佐々木翔(サンフレッチェ広島)
19.酒井宏樹(浦和レッズ)
20.昌子源 (ガンバ大阪)
21.山根視来(川崎フロンターレ)
3.室屋成 (ハノーファー/ドイツ2部)
2.植田直通(ニーム/フランス2部)
13.中山雄太(ズウォレ/オランダ)

[MF]

8.原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
7.柴崎岳 (レガネス/スペイン2部)
6.遠藤航 (シュトゥットガルト/ドイツ)
14.伊東純也(ゲンク/ベルギー)
10.南野拓実(リバプール/イングランド)
9.鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
11.堂安律 (PSV/オランダ)
17.久保建英(マジョルカ/スペイン)

[FW]

15.大迫勇也(ヴィッセル神戸)
18.古橋亨梧(セルティック/スコットランド)

[中国戦のみ]

冨安健洋(アーセナル/イングランド)
守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)

[追加招集]

昌子源(ガンバ大阪)

[離脱]

板倉滉 (シャルケ/ドイツ2部)
※怪我:右足付け根の違和感

あとがき

試合後、吉田選手のインタービューにあったように本当に負けるべくして負けた試合だった。

日本代表チームというか森保ジャパンに悪い流れが続いている。東京五輪大会準決勝でU-24スペイン代表に敗れてからカテゴリは違うとはいえ公式戦3連敗。
さらに不動の右サイドバックだった酒井宏樹選手がオーバーワークを配慮され休養のために途中離脱が決まった。板倉選手も怪我で離脱し、南野選手も怪我の影響で起用できない可能性が残る中で冨安選手と守田選手が次戦の中国代表から合流できるのはわずかな希望だ。

中国代表との一戦は中立地のカタールで行われる。当日は38度の酷暑が予想されているので難しい試合になるだろう。
またファン・サポーターの後押しも以前より少なくなると思います。なぜならアウェイ戦だけですがW杯アジア最終予選が地上波から消えるからです。
試合はDAZNでライブ配信されますが、オマーン代表戦での不甲斐ない敗戦を受けてライトなファン層は離れてしまい、コアなファンしか試合を見ない気がしています。

ABOUTこの記事をかいた人

FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ