日本代表:Road to カタール(47)W杯アジア最終予選/サウジアラビア代表戦マッチレポート

試合前はアウェイ戦とはいえ、大観衆の中で行われる代表戦は久しぶりだなは思っていたが、試合後は言葉にするのも辛い状況に追い込まれた。

内部のことはわからないし、オフィシャルで取材できる身分でもない。ファン・サポーターの人と同じように画面に映し出される試合を見て、外部で言いたいことを言える立場だから書いているが、サッカー日本代表崩壊の序章は終わり第2章に突入した。

マッチレポート

前半は五分五分の良い内容だった。近年ではアジアを代表してW杯に出場している国同士らしいゲーム展開となった。
中東の笛も気になったがファールを取ってほしいところで流されてしまい疑惑の判定もあったが、不可解なイエローカードが提示されなかっただけ、まだ試合にはなっていると思ってしまった。

一進一退の攻防が続く中、日本代表の敗因は柴崎選手のバックパス。この1プレーだった。
このプレーさえなければ、アウェーで勝ち点1を積み上げることが出来たかもしれないが全てを台無しにした。

外野からならなんとでも言えるが、あの瞬間、相手選手の足にボールを当ててサイドラインを割らせ、マイボールでスローインからリスタートする考えはなかったのだろうか。逆に自分で出して相手のスローインにさせ、素早く戻って陣形を立て直すことも出来たはずだ。

結果論だから、直接失点に繋がったバックパスがフォーカスされてしまうが、それだけ試合の勝敗を決めてしまう大きなプレーとなってしまった。

しかし前兆は前半の途中から見られた。
中盤の守備で1人だけ浮いている感じに見えた。というか遠藤選手と連携できていなかったというべきか。ミスが増えてボールを奪われる回数が増えるたびどんどんプレーが萎縮していったようにも感じた。奪われても奪い返すくらいの気迫は欲しかったが、表情に出ないならプレーで見せてほしかったところだ。

極め付けは後半5分、自分へのファールをアピールしてセルフジャッジで勝手にプレーを止めてしまったところ。
主審が止めなかったのでプレーは流れて続いていたので、この後日本はピンチを迎えてしまうもディフェンス陣が踏ん張って切り抜けた場面があった。
ベテランにしては軽すぎるプレーであり、遅くともこの時点で懲罰交代させるべきだった。もし外国人監督だったら忖度なしでスパッと交代させていたはずだ。

この試合で柴崎選手が良かったプレーは前半6分に放ったペナルティエリア外からのミドルシュートだけ。
相手に寄せられたら交わして前を向くというより、後ろにターンしてボールを下げて立て直す選択しかないパスが多かったため攻撃のタクトを振ることはできず、守備では自らチームのウィークポイントだと証明するかのようなプレーだった。

厳しい評価になるが、柴崎選手はボランチとしてはもう代表レベルではない。サウジアラビア戦だけではなくオマーン戦でも守備の軽さから失点に繋がるきっかけを作ってしまっている。
守備の強度を考えるとボランチではなくトップ下にコンバートした方がまだ日本代表選手としての可能性は残されているとは思う。久保建英選手が怪我で離脱、この試合トップ下で先発した鎌田選手も本調子にはほど遠い内容だったので一考する価値はある。

一方で、日本がサウジアラビアに勝ち点3を奪えるイメージが試合を見ていて作れなかったのも事実だ。何度かチャンスが作るものの得点を奪えない、いつものパターンだ。

1トップの大迫選手に当ててポストプレーから日本の攻撃のスイッチが入るやり方は完璧にマークされていて、縦パスが入ったシーンがあったかどうかも思い出せない。流石に相手センターバック2枚にマークされてしまうとアジアレベルとはいえ大迫選手でも厳しい。

1点ビハインドとなり点を取りにいくしか無くなった展開でも、選手交代は行うがシステムにそのまま選手を当てはめるゲームのような采配だった。

鎌田選手と代わってピッチに入ったオナイウ選手がそのままトップ下でプレーさせるのか
。大迫選手をトップ下に下げて1トップにオナイウ選手をおいた方がまだ可能性もあるし、後半30分の段階で交代枠はあと1つ残っていたので大迫選手に代えて三好選手を投入し、残り時間を考えると4-4-2で攻撃的に行くパターンも考えられたはずだ。

今ならゲームの方がもっと細かい指示を設定できるかもしれない。といった皮肉も平気で書けてしまうくらい森保体制のお粗末なチームマネジメントだった。

マッチレビュー

日本代表 0-1 サウジアラビア代表

日本代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
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        大迫勇也

 南野拓実   鎌田大地   浅野拓磨
(古橋亨梧)(オナイウ阿道)(原口元気)

     柴崎岳    遠藤航
    (守田英正)

長友佑都 冨安健洋 吉田麻也 酒井宏樹
(中山雄太)
        権田修一

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【日本代表スタッツ】

ボール支配率 :46%
シュート数  : 9本
枠内シュート : 3本
パス成功率  :76%(404本)
オフサイド  : 2回
フリーキック :16本
コーナーキック: 5本

【スタジアム/現地情報】

スタジアム:キングアブドゥラースポーツシティスタジアム
観客数  :未集計
天候   :晴れ
気温   :30℃
湿度   :68%

招集メンバー

[GK]

1.川島永嗣(ストラスブール/フランス)
12.権田修一(清水エスパルス)
23.谷晃生(湘南ベルマーレ)

[DF]

5.長友佑都(FC東京)
22.吉田麻也(サンプドリア/イタリア)
19.酒井宏樹(浦和レッズ)
3.室屋成 (ハノーファー/ドイツ2部)
2.植田直通(ニーム/フランス2部)
20.中山雄太(ズウォレ/オランダ)
16.冨安健洋(アーセナル/イングランド)

[MF]

8.原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
7.柴崎岳 (レガネス/スペイン2部)
6.遠藤航 (シュトゥットガルト/ドイツ)
18.浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)
10.南野拓実(リバプール/イングランド)
13.守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)
9.鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
4.板倉滉 (シャルケ/ドイツ2部)
14.三好康児(アントワープ/ベルギー)
17.田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ2部)

[FW]

15.大迫勇也(ヴィッセル神戸)
11.古橋亨梧(セルティック/スコットランド)
21.オナイウ阿道(トゥールーズ/フランス2部)

[ベンチ外]

伊東純也(ゲンク/ベルギー)※累積警告のため出場停止。
橋岡大樹(シント・トロイデン/ベルギー)

[離脱]

堂安律(PSV/オランダ)
※怪我:左膝負傷

あとがき

今回のあとがきは、私からの次戦ホームでのオーストラリア戦へ向けての提言だ。
勝ち点3を取らなければ予選敗退の危機となってもおかしくないので、是が非でも勝つ必要がある。そのためにはスタメンとフォーメーションを大きく入れ替える必要があると考えている。

【フォーメーション:4-3-3】

===================

       オナイウ阿道
       (古橋亨梧)
 南野拓実          伊東純也
              (三好康児)

     遠藤航    田中碧
           (板倉滉)

        守田英正

長友佑都 冨安健洋 吉田麻也 酒井宏樹

        権田修一

===================

システムを従来の4-2-3-1から4-3-3へ変更。3トップは南野選手、オナイウ選手、伊東選手でスタート。怪我から復帰したばかりの古橋選手は後半の勝負どころで投入といったプランだ。
相手が引いてスピードを活かせない展開になれば、目線を変える意味で三好選手を投入するのも面白い。

ボールを繋いでくると思われるオーストラリアに対して中盤の枚数を増やして相手のパスサッカーを機能させないようにすることが大事になる。アンカーに守田選手を配置し、インサイドハーフに遠藤選手と田中選手を起用する。高い位置でボールを奪って素早く縦に展開するプランだ。
中盤でボールを奪ってシンプルな縦パスからのショートカウンターだけを突き詰めるなら、板倉選手を中盤起用するのも面白いかと思う。

3試合を終えて1勝2敗は、最終予選にしては最悪なスタートを切ってしまった。スタメンとフォーメーションを大きく変えるくらいの決断をしないと、2022カタールW杯出場権獲得はできないと私は断言する。

ABOUTこの記事をかいた人

FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ