2017年11月、日本代表のヨーロッパ遠征は2連敗で終えた。攻撃の形が見えない、強豪国とはいえ守備面では不安な部分を露呈した。私は選手選考ではなく、選手を起用したポジションが問題があるのではないかと考えている。今回は、海外クラブと日本代表とでは試合後に評価が異なると思った選手を3選手取り上げる。
目次
浅野拓磨選手の場合
代表では4-2-3-1の右MFか4-3-3の右ウィングが主戦場となっている。所属するシュツットガルトでは4-1-4-1の右サイドハーフが主戦場となっているが、なかなか結果が出せていないのは明確だった。しかし11月24日第13節のリーグ戦はワントップで先発しゴールを決め、本職のCF(センターフォーワード)で見事に結果を出した。
浅野選手といえばU23日本代表での活躍が記憶に新しい。当時は2トップの1角かワントップでプレーしていたのを覚えている。長所であるスピードを生かすための、クラブでも代表でも純粋なFW(フォワード)として起用も検討してもらいたい。
久保裕也選手の場合
代表では4-2-3-1の右MFか4-3-3の右ウィングが主戦場となっているので、浅野選手と交互に使われるイメージがある。所属するヘントでは4-2-3-1のトップ下が現在の主戦場になっているが、11月の代表戦後、11月24日に行われた第16節のリーグ戦ではワンゴールワンアシストでMOM(マンオブザマッチ)の活躍だった。
久保選手は浅野選手と同様にU23日本代表での活躍が記憶に新しい。当時は2トップの1角でチームのエースストライカーとして君臨していた。A代表で3トップの右ウィングや中盤の攻撃的なポジションで起用するよりかは、サイドからゲームメイクするより、真ん中のポジションでさらにゴールに近いところで本領を発揮する選手ではないのかと考える。
酒井高徳選手の場合
代表では主にバックアップメンバー扱いとなっているが、両サイドバックやボランチまでこなせる守備面でのユーティリティープレイヤーだ。所属クラブのハンブルガーSVではキャプテンを務める。ボランチ、左サイドバックの主力として活躍しているが、今回の代表戦ではベルギー戦に後半41分から途中出場し、右サイドバックのポジションでプレーした。
今シーズン、これまでクラブチームで主に左サイドバック、ダブルボランチの1角でしかプレーしていない代表戦では右サイドバックで起用された。これはまた別の問題なのだが酒井宏樹選手に代わる右サイドバックが本職の選手が今の日本代表にいないのも問題だ。
個人的にはベルギー戦でプレーしなかった長谷部選手の代わりにボランチの1角で起用しても良かったのではないか?ハンブルガーSVで日本人がキャプテンに指名されることは普通ではない。
代表では、長谷部選手、吉田選手がキャプテンマークをつけることが多いが、今の代表の戦術ではディフェンス陣の負担が大きいのでキャプテンマークは中盤の選手がつけるのが良いと考える。長谷部選手が適任なのは間違いないが、長谷部選手の次にキャプテンに適しているのは酒井高徳選手ではないか…そんな期待もしている。
あとがき
代表戦で結果を出すことは難しい。コンディションの違いも挙げられるだろう。所属チームでいくら結果を出していても、代表戦のように短期間に集まってチームを作ることは顔見知りの選手でも難しい。私たちサポーターは試合のプレーでしか選手を判断できない。そこで不慣れなポジションでプレーしているのを見ると、どう評価したら良いのかわからなくなる時がある。監督は所属チームでの選手のプレーを見ているのか?と疑問も残る。
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