W杯ベスト16と五輪ベスト4が日本代表の限界なのか?

サッカー日本代表の試合を観戦していると既に過渡期を迎えたチームにしか見えない。
常連組に加え、新戦力や若手も融合し世代交代を含め、チームとして積み上げてきたものがあるのは間違いないが、大きく飛躍するために殻を破るきっかけみたいなのが全く感じられないのは、代表チーム崩壊の序章は始まっている。

東京五輪ベスト4が示す現在地

U-24代表とはいえ、海外組が増えた若手にオーバーエイジ3選手を加え、そう遠くない未来のA代表といっても遜色ないメンバーを揃えていたはずだった。

無観客開催になったとはいえ、ホーム開催の後押しもありグループリーグは、南アフリカ、メキシコ、フランスを相手に3連勝で突破したが、決勝トーナメントに入ってからは内容面で徐々に失速していった。
準決勝でスペインに敗れ、3位決定戦でグループリーグでは勝利していたメキシコに敗れ4位に終わり、最終順位は1位ブラジル、2位スペイン、3位メキシコとなった。
世界から見れば順当な結果であり、自国開催となった日本は波乱を起こせなかったのだ。

東京五輪ベスト4に残った顔ぶれは、ブラジル、スペイン、メキシコ、日本。
2017年に終了したFIFAコンフェデレーションズカップのグループリーグで実現しそうな組み合わせだ。ちなみに2013年にブラジルで開催されたコンフェデ杯にアジア王者で参加した日本だったが、この時のグループリーグの組み合わせがブラジル、イタリア、メキシコ、日本。結果は3連敗で大会を終えた。

あれから8年の月日が流れたが、世界との差は縮まるどころか開く一方だ。
2022年カタールW杯の出場権を獲得出来たとして、ロシア大会に続いて2大会連続でグループリーグ突破を決めただけで、世界から見れば日本代表は1つの歴史を作ったことになるだろう。
仮にカタールW杯でグループリーグを突破し、ベスト16の対戦相手がブラジル、スペイン、メキシコのどこかになったとしたら、私個人の結論からいえば現時点では勝利することは難しいと見ている。

「W杯ベスト16 / 五輪ベスト4」

カテゴリは違えど見えない壁は確かに存在する。
2021年9月現在で、この壁を越えための位置に到達しているとは言い難い。

W杯ベスト16の壁は越えれるのか?

2022カタールW杯アジア最終予選が始まったが、ホームで迎えた初戦にオマーン代表と対戦したが0対1とまさかの敗戦を喫した。
負けたこともそうだが内容が最悪だったので次の中国戦にも不安を残したまま挑むことになった。中国代表には1対0で辛勝はしたが、コンディション回復と連携を取る時間があったから改善されていただけで、試合内容には満足できるものではなかった。

これがW杯でベスト8を目指すチームなのか。
アジア最終予選は難しいことはわかっているが、対策をされると為す術もないのが今の日本代表だ。

日本代表は自国開催となった2002年日韓W杯、2010南アフリカ、2018ロシアの2大会でベスト16までは残ったが、決勝トーナメント1回戦敗退となっている。アジアで圧倒できない限り、欧州や中南米の強豪国を相手に互角以上の試合をすることは不可能だ。

10月にはアウェーでサウジアラビア代表とホームでオーストラリアと対戦する。グループの中ではW杯出場権を争うライバルの位置付けにはなるが、W杯でベスト8を目指すのなら2連勝で勝ち点6が最低条件だ。

日本人監督か外国人監督か

代表監督については議論されることも多い。W杯アジア最終予選でホームでの敗戦または苦戦が続けば増えてくるだろう。
これから書くことは人格否定ではなく結果に対しての批評だ。

ロシアW杯後、森保体制となりA代表とU-23/U-24代表を兼任して東京五輪で金メダルとカタールW杯でベスト8以上を目標にしてやってきているが、東京五輪での金メダルは叶わなかった。
カタールW杯でベスト8以上を目指す挑戦はまだ続いているが、正直ここぞの1発勝負に弱い印象が強くなっている。2019アジアカップ決勝のカタール戦、2020東京五輪準決勝のスペイン戦、3位決定戦のメキシコ戦。それを証明するのがこの3試合だ。

この3試合は非常に重要な試合であったにも関わらず為す術もなく敗れているが、トーナメントを勝ち進んで来た終着駅であり、チームとして敗者復活に挑む余力は残されていなかった。
原因の1つとして主力メンバーがほぼ固定されていること。怪我や累積で数名選手を入れ替えることはあっても、フォーメーション、ゲームプランはほぼ同じで、システムに選手を当てはめてまるでテレビゲームをしているような印象を持ってしまった。

試合は相手があるから成立するし、勝利のために相手は何をしてくるかわからない。スカウティングの段階と試合が始まってみたら相手が全く違うことをしてきたなんて良くあることだが、現場レベルで描くゲームプランが通用しないのはチームとしての限界が来ていることを意味している。

まさに代表チーム崩壊の序章といっても過言ではない。協会トップを含めて配置転換など血の入れ替えが必要な時期になってきていると考える。手遅れに近い極限状態まで追い込まれないと動けないのが「オールジャパン」と称された名ばかりの正義だ。

では、外国人監督にすればある程度解決するのか?と言われればそういう問題でもない。
トルシエ、ジーコ、オシム、ザッケローニ、アギーレ、ハリルホジッチと1998年フランスW杯以降、日本代表は外国人監督の元で飛躍を目指したもののW杯ではベスト16の壁を越えることは出来ていない。(※2010年南アフリカW杯は岡田武史氏、2018年ロシアW杯は西野朗氏が指揮)

日本には「郷に入れば郷に従え」という言葉があるが、外国人監督に対してはこの部分が引っかかるのではないだろうか。勝利のためにプランを練って対策しているのに、やり方や選手起用が気に食わないと判断されれば身内からも非難される。

だから選手時代にJリーグでプレーしていた経験のある人、もしくはJリーグクラブの監督を務めたことがある人が候補として上がりやすい。といっても、今後しばらくは世界的に有名な監督が日本代表監督を務めることはないと私は断言したい。なぜならロシアW杯開幕を2ヶ月後に控えた大事な時期に外国人監督を更迭した悲劇があったからだ。

ワールドクラスのストライカー不在

私が考える日本代表がW杯でベスト8に進出するために必要なピースは、ワールドクラスのストライカーだと考える。
世界を見ると、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)が絶対的な選手として知名度も抜群だ。

将来ワールドクラスのストライカーとなりそうな選手の1番手は、ノルウェー代表のアーリング・ブラウト・ハーランド(ドルトムント)
190cm以上の大型ストライカーでヘディングが強く左右両足から精度の高いシュートが打てる万能型タイプ選手、スピードタイプならフランス代表のキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)など逸材は今後もどんどん出てくるだろう。

日本代表のワールドクラスのストライカー不在問題については何度も取り上げているが未だに候補者は少ない。唯一可能性を秘めているのは久保建英(マジョルカ)
ストライカータイプではないが、A代表で10番を背負ってトップ下が主戦になり、名実ともに日本のメッシと世界が認めればW杯ベスト16の壁を越えてくれそうな予感はしている。

あとがき

ドイツを拠点にした日本代表のクラブハウスを作るという記事を読んだ。
海外組が増えてきた現在では良い企画だと思うので是非実現してほしい。

各選手の成長に期待するのもそうだが、選手のために環境を整えることは必要だ。
この投資が実る時は、W杯ベスト8に進出し、サッカー男子は五輪で銀メダル以上を獲得する時だろう。

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FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ