今回のコラムは、少し今までとは趣向を変えてみました。
「吉田麻也のオールナイトニッポン」サッカーの試合時間90分より長い120分のラジオ番組で、吉田選手がパーソナリティーを務めることになりました。
放送された時間帯の枠は、通常ならナインティナイン岡村隆史さんがパーソナリティーを務めている番組が放送されていますが、岡村さんが夏休み?ということで番組の枠が空くので吉田麻也選手にニッポン放送からオファーがあり、今回の実現に至ったそうです。
目次
本当のファンは覚えていますよ
ラジオ番組ならではのリスナーからの質問に答えるものから、街頭インタビューでの質問に答える感じで番組が進んでいきましたが、『ポーランド戦でのボール回し』についても取り上げられていた。
結論としては「決勝トーナメントに進むために必要な戦術だったので、戦い方には全く問題ない。
ボール回しの部分だけで判断してはいけない。
ただ、グループリーグ敗退が決定し、モチベーションの低いポーランドには勝ちたかった」のが吉田選手としての本音のようです。
「日本代表が今後アジアを越えて世界の強豪国の1つになるためには経験が必要になる。そのためグループリーグ突破は最低限。キレイゴトではなく結果が必要。予選を突破したという記憶と記録は残っている。大事なのはどこにいくのか」ということ。
吉田選手のプロとしての発言は心に響いた。
この話をしているとき、2010年南アフリカW杯グループリーグ第2戦、オランダ戦のことを引き合いに出していた。
日本代表の南アフリカW杯を振り返った時、初戦のカメルーンに勝利し、最終戦のデンマーク戦で本田選手、遠藤選手の直接フリーキックを決めて予選を突破したシーンは、皆さんの中で良い思い出として記憶に残っているはずです。しかしオランダ戦はどうでしょうか。0対1で敗れてしまった試合を覚えている人は誰もいない。
と吉田選手は断言されていました。
ヒトコト言わせていただけるなら「本当のファンは覚えていますよ」ということです。それだけW杯での日本代表戦はファン・サポーターにとっても特別なんですよ。
ちなみに余談ですが、私の場合、2014ブラジルW杯のギリシャ戦も同じような位置づけかなと思っています。
ブラジルW杯といえば、初戦のコートジボワールに逆転負けを喫し、コロンビアに大敗してグループリーグ敗退が決まった。皆さんにとってはこの2試合が強烈なインパクトとして記憶に残っていると思います。
ただ、私は2戦目のギリシャ戦のことを、ロシアW杯グループリーグ初戦のコロンビア戦、相手に退場者を出した場面でフラッシュバックのように思い返していました。
前半に相手に退場者が出て数的有利に立ったけど、スコアレスの引き分けに終わったギリシャ戦の苦い記憶が一瞬脳裏をよぎりましたが、香川選手のPKが決まり先制したことで風向きは変わったのかな…。
日本代表のロシアW杯における記憶と記録に残る1つのシーンとなった。
選手の声を聴くならラジオが良い
W杯特需というか、ロシアから帰国後にテレビ番組に代表選手が多く出演していた。
前評判を覆してのグループリーグ突破。決勝トーナメント1回戦の激闘。当然と言えば当然の流れだ。
生放送のインタビューでは選手をそのままの印象で見れるが、収録だと少し違和感を覚えることがある。
『編集』の影響もあるが、視聴者によっては違った意味に捉えられてしまうような選手の発言もあったと思っている。
ただ、ラジオは自分の発した言葉がそのまま電波に載る。
「吉田麻也のオールナイトニッポン」は収録放送だったので、どこまで編集されているか定かではないが、時折見せるロシアW杯での日本代表について語っている時は、声だけで圧倒されてしまった。
『言葉の重み』が違う。
これが日本代表選手の発する言葉の力なのか…と。
W杯後だから余計にそう思った。
あとがき
他にも、ハリルホジッチ監督電撃解任やベルギー戦でのアディショナルタイムの失点についても話してくれたのでラジオを聴いたファンにとっては有意義な120分だったのではないだろうか。
ラジオパーソナリティーを現役の日本代表選手で普段は海外のクラブに所属している選手が務めるのは、やはり異例だったのかな。
ただ、企画としては面白いと思った。テレビより選手のパーソナルな部分が感じやすいラジオの方が親近感がわく。
現役サッカー選手がラジオ番組にゲスト出演した回は何度か聴いたことがある。
J-WAVEの「CHINTAI ACTIVE ON SUNDAYS」で森矢カンナさんがナビゲーターを務める番組で、8月5日オンエアの回に吉田選手がゲスト出演。6月10日のオンエアの回には内田篤人選手もゲスト出演していた。
ラジオなら選手の生の声がテレビより少し身近な位置で聴けるし、音楽の選曲も気になるから、今後はラジオに出演する回数を増やしてほしい。
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