2017年8月3日、ネイマール選手がバルセロナからパリ・サンジェルマンに2億2,200万ユーロ(約288億円)で移籍が成立した瞬間、時代が動く音が聞こえた。
ヨーロッパは4大リーグ;スペイン/リーガ・エスパニョーラ、イングランド/プレミアリーグ、ドイツ/ブンデスリーガ、イタリア/セリエA が特に注目を集めているが、今私が注目しているリーグは「フランス/リーグアン」だ。パリサンジェルマンを筆頭に、リヨン、マルセイユ、モナコといったヨーロッパでも屈指の強豪チームがあり、各国代表クラスのタレント選手も多く所属している。ウルグアイ代表のカバーニ選手、ブラジル代表のチアゴシウバ選手、フランス代表のパイェ選手など挙げていけばキリがない。
日本代表選手も2017-18シーズンには、酒井宏樹選手、川島永嗣選手の2選手がプレーしている。今回フランスリーグを身近に感じてもらうために日本人選手が出場した試合に注目してみた。さらにロシアW杯で日本と対戦するコロンビア、セネガルの代表選手も合わせて取り上げる。
目次
マルセイユ対モナコの試合をチェック
現地時間2018年1月28日に行われた第23節の試合、マルセイユに所属する日本代表の酒井宏樹選手。モナコに所属するコロンビア代表のファルカオ選手、セネガル代表ケイタ選手。3選手が揃って先発フル出場したので早速映像をチェックした。
先制点はモナコのケイタ選手がゴールを決めた。中盤でパスカットされてからのカウンターをケイタ選手が冷静に決めたシーン。W杯でのセネガル戦でも十分に予測できる展開だった。酒井選手が左サイドバックでの出場だったのでこの試合でのマッチアップはお預けになったが、W杯本番でもバイタルエリアでの不用意なミスは即失点につながると考えておいた方がよい。
マルセイユ2点目の失点シーン。1点リードの後半6分、酒井選手がファルカオ選手に気を取られた瞬間、空いたスペースをドリブルで突破され、ファビーニョ選手に同点ゴールを決められてしまう場面があった。W杯のコロンビア戦でファルカオ選手に意識がいったところをハメス・ロドリゲス選手にやられてしまうシーンがあるかもしれない。
酒井選手は守備では評価が高いが、攻撃の部分での評価はイマイチのようだ。本職ではない左サイドバックでの起用の影響もあるのか、右サイドでプレーしている時のような攻撃参加は少なかったように思う。
モナコ対メスの試合をチェック
現地時間2018年1月21日に行われた第22節の試合、メスに所属する日本代表の川島永嗣選手。モナコに所属するコロンビア代表のファルカオ選手、セネガル代表ケイタ選手の一戦が行われた。ケイタ選手に出場機会はなかったが、川島選手とファルカオ選手は先発出場した。
前半ロスタイム、川島選手がファルカオ選手との1対1の場面を見事にセーブするも、こぼれ球をジョルジ選手に豪快なミドルシュートで決められてしまい先制点を与えてしまった。
この試合はメス1点ビハインドの後半5分に、川島選手がペナルティエリア外でのスライディングでモナコのディアカビ選手を倒してしまい1発退場となってしまったので、メスにとって難しい試合となってしまった。
あとがき
日本人選手が出場している試合を中心に映像を確認したが、ディフェンダーとゴールキーパーということでどうも失点シーンにばかり目がいってしまった。
フランスリーグは試合全体を通してパワー、スピード、中盤でフィジカルコンタクトの激しさなど「イングランド/プレミアリーグ」に近いイメージを持った。パリサンジェルマンがやや1強を形成しているかのようにも思うが、上位チームと下位チームとの力の差がそこまでないのは「ドイツ/ブンデスリーガ」同様の魅力だ。最後の決め手はワールドクラスのタレントが入団するかによるだろう。この部分を補えば、ヨーロッパサッカーの4大リーグの牙城を崩す可能性があるのは「フランス/リーグアン」だと確信している。
さらにフランスの若手選手の活躍が自国リーグの活性化につながり、現フランス代表の強さを証明しているのではないかと考えている。EURO2016自国フランス大会で準優勝に輝いたのも納得だ。2018ロシアW杯の優勝候補に挙げられてもおかしくはない。
コメントを残す