2018ロシアW杯:ドイツ対メキシコ/マッチレポート(10)

[グループF/6月18日(月)00:00]

ドイツ 0-1 メキシコ

<ゴール>
(メキシコ)
前半35分;イルビング・ロサーノ

<チームスタッツ>
(ドイツ)
ボール支配率:60%
シュート数 :26本(枠内;10)

(メキシコ)
ボール支配率:40%
シュート数 :13本(枠内;4)

<スタジアム/現地情報>
スタジアム:ルジニキスタジアム
観客数  :78,011人
天候   :晴れ
気温   :23℃
湿度   :42%

編集長の視点

 2014ブラジルW杯覇者のドイツ。W杯史上初の連覇の期待がかかるが果たして…。

 メキシコといえばチチャリートの愛称で知られる、ハビエル・エルナンデス選手。
 イングランド1部、マンチェスターユナイテッドに所属していた2010~15年の内、2012-14シーズンの2シーズンで香川選手と同僚だった。

 またドイツ1部、フランクフルトで長谷部選手と同僚のマルコ・ファビアン選手、カルロス・サルセド選手。
 メキシコ1部、パチューカで本田選手と同僚のグティエレス選手、といった日本人選手と顔馴染みの選手が多い。

 試合は予想外の展開となった。
 開始からメキシコが優位に進める。初戦だからドイツにプレーの硬さがあると見ていたがそうではなかった。

 アグレッシブなメキシコに対して完全に受けてしまったドイツ。
 怪我から戻ってきた守護神ノイアー選手を中心に凌いでいたが、前半35分、カウンターからメキシコがロサーノ選手のゴールで先制する!

 ドイツは全体的にチグハグしている感じが否めなかった。中盤で主導権を奪えないのも問題だったように思う。メキシコがドイツに対して事前にボールの取りどころを決めていたように見ていて感じた。

 攻撃陣の連携もそこまで良かっただろうか?
 ロイス選手が投入されてからまだ攻撃のカタチが見えるようになったと思えたが。

 スタッツを見てもシュートは26本(枠内10)でそこまで悪いとは思わない。だが、仕方なくシュートを打たされたような場面も多かった。

 この試合ドイツの攻撃で、メキシコ守護神のオチョア選手を脅かしたのは、後半20分のキミッヒ選手のバイシクルシュート、後半31分のクロース選手のミドルシュート、後半44分にブラント選手のミドルシュートがポストに弾かれたシーンくらいだったように思う。

 メキシコは後半29分に、ベテランのマルケス選手を投入して逃げ切りを図る。
 39歳にしてW杯5大会連続出場を飾り、未だ衰えぬ存在感でディフェンスラインを統率。4-2-3-1から5-4-1にシステム変更し、ドイツの攻撃をシャットアウトした。

 スコアやスタッツ通りでは、メキシコが接戦を制したように映るかもしれないが、内容でも数字に表れていない部分で、メキシコがドイツを上回ったことは間違いない。メキシコの緻密な戦術がドイツを追い込んでいったのだ。

 大波乱ではない。順当にいけばグループFはドイツとメキシコの突破が濃厚。それでもメキシコの勝利を予想するのは難しかった。

 ドイツはこれまで出場したW杯でグループリーグを突破しなかったことはない。残り2戦2勝すれば決勝トーナメント進出は可能だが、ドイツ伝統の「ゲルマン魂」と称される不屈の魂で、この苦境を乗り越えることができるのだろうか。

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