日本代表:Road to カタール(37)国際親善試合/メキシコ代表

今回のオーストリア遠征で最も大事な試合と位置づけているメキシコ代表との一戦。日本代表は過去5回対戦し1勝4敗と大きく負け越している。

直近での対戦は2013年ブラジルで開催されたコンフェデレーションズ杯のグループリーグ最終戦以来の対戦となる。当時ザッケローニ監督が指揮し歴代最強の日本代表チームと言われたが1対2で敗れている。

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、オーストリアが11月17日からロックダウンに入ったため試合開催が危ぶまれましたが無事開催できて何よりです。

最新のFIFAランキングで11位の強豪メキシコは、11月14日に同38位の韓国代表と親善試合を行い3対2で勝利している。同27位の日本代表がメキシコ代表に対してどういう戦いが出来るのか注目してみたい。

マッチレビュー

日本代表 0-2 メキシコ代表

日本代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
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        鈴木武蔵
       (南野拓実)

 原口元気   鎌田大地   伊東純也
(久保建英)  (浅野拓磨) (三好康児)

     遠藤航   柴崎岳
          (橋本拳人)

中山雄太 冨安健洋 吉田麻也 酒井宏樹

     シュミット・ダニエル

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【日本代表スタッツ】

ボール支配率 :44%
シュート数  : 9本
枠内シュート : 3本
パス成功率  :77%(491本)
オフサイド  : 3回
フリーキック :11本
コーナーキック: 4本

【スタジアム/現地情報】

スタジアム:メルクール・アレーナ(グラーツ)
天候   :曇り
気温   :6.2℃
湿度   :70%

【編集長の考察】

強豪メキシコが相手ということもあって前半から見応えある内容でした。
日本の前線4選手は、今季リーグ戦各所属クラブでスタメンに定着し、ゴールとアシストで明確な結果を残している選手で構成されていた。

この試合トップ下に入った鎌田選手が簡単にワンタッチではたいて攻撃のリズムを作り、原口選手のミドルシュートから始まり、鈴木選手、伊東選手にも決定的なチャンスがあったけど、メキシコGKオチョア選手の牙城は簡単には崩せなかった。

シュートが枠内に飛んでいたのは良かったが、トラップからシュートまでの速さ、相手GKとの駆け引きが世界レベルにまだ及んでいないのか。原因はわからないが「決定力不足」が大きく響いて先制するチャンスを自ら逃してしまったのは反省するところだ。

歯がゆいのはメキシコ守備陣が日本が決定機を作っているのに全く慌てた様子がなかったこと。これぐらいなら許容範囲か想定内だったということだろうか。

そういった場面もあってメキシコの方が試合巧者ぶりを発揮していたように見えた。
日本は攻撃の形も作れているし、守備でもほとんど危ない場面を作らせていなかったのに、何かメキシコの手のひらで転がされているような感じにも思えて仕方なかった。

後半開始からメキシコはメンバーを入れ替え、配置も変えてシステムを少し変更してきた。さらにプレーの選択肢として個人技で打開する場面が増えてきたように思う。

そこから日本はメキシコの個人技を抑えることができず後手後手に回るシーンが目立ってきた。少しのズレが時間を追うごとに少しずつだが大きくなり、結果として後半18分にヒメネス選手の個人技から先制点を奪われてしまった。

ペナルティエリア内でのトゥーキックシュートはGKからしてみれば防ぐタイミングが難しく、まさにやられたというような失点ではあるが、問題なのは切り替えと修正が出来なかったことだ。

私がこの試合で1番問題視しているのは先制された5分後に、ロサーノ選手に追加点を奪われてしまったこと。

先制されても残り時間はアディショナルタイムを含めても30分はあった。1点差ならまだ同点の追いつく可能性は残していたのだから、1点ビハインドのまま試合を進める必要があったのに、その5分後に思惑は外れ痛恨の追加点を奪われてしまった。

先制されたことで少し前がかりになったために出来た裏のスペースを見事に付かれてしまった訳だが、この時点ですでにメキシコのゲームプランに先制から追加点までの道筋は出来ていたようにも感じる。

これはあくまで私の仮説だが、前線から早めのプレスを掛けて印象を残し、個人技では抑えられないようにインパクトを残すことで、日本は自然と自陣でボールを回すことをやめ、早めに前線にボールを送ることを想定すれば、メキシコにとって自然とボールの取りどころは限定出来る…という意図があったのなら、日本はまさにメキシコの手のひらで転がされていただけなのかもしれない。

前半のような良いイメージでプレーが出来ず、後半の攻撃陣にはストレスが溜まっているのは仕方ないが、メキシコのように個人技で打開することも出来なかったのは選手自身の問題でもある。無理に激しくボールを取りに行ってファールで止めるもイエローカードをもらってしまうのは、相手にとっては都合の良い展開にしかならない。

ベンチワークを見ても攻撃的な選手を次々に投入し、打開策の手は打ったものの効果は出なかった。個人的に希望していた2トップの形も守備の時だけ。追いかける展開になれば2トップにするプランはなかったのだろうか。

2点ビハインドになって慌てて前線の選手を投入したように映ったかもしれないが、日本のベンチを見ても、交代選手、ベンチワークを含めて残り15分で3点奪って逆転するためのプランは無かったように思う。

結果は0対2で完敗。
前半で良いシーンはあったから。で終わらせていては今後日本代表が強くなることはない。ただ、W杯でベスト8を目指すならメキシコ代表と90分間を通して互角に戦えないと厳しいことは確かだ。

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FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ