東京五輪に挑むU24日本代表のオーバーエイジ枠の3選手が決定した。
吉田麻也選手、酒井宏樹選手は2012ロンドン五輪、遠藤航選手は2016リオ五輪を経験している。さらに現A代表でも不動の地位を築いていることも大きい。
オーバーエイジ枠に守備の選手を入れた理由として考えられるのが、同組にフランス、メキシコと格上の相手がいるからだろう。
自国開催ではグループリーグ突破は至上命題。さらに優勝を目指しているなら1試合を通して守備の安定さが求められる。
またU24代表世代ではあるが、A代表優先だった冨安選手が初めてU24代表に合流する。吉田選手とのセンターバックコンビはA代表と同じように安定感をもたらすだろう。さらに中盤の底に遠藤選手、右サイドバックに酒井選手が加わることで守備についてはリーダーシップを含めてある程度計算できるところまでは来たと考える。
あとは実戦でどこまでパフォーマンスが示せるかだが、6月にはオーバーエイジ3選手が合流して参戦するU24日本代表の国際親善試合が2試合組まれている。
<U24日本代表:スケジュール>
6月 5日(土)U24ガーナ代表・19時25分キックオフ
6月12日(土)ジャマイカ代表・13時35分キックオフ
<招集メンバー>
[GK]
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
沖悠哉 (鹿島アントラーズ)
谷晃生 (湘南ベルマーレ)
鈴木彩艶(浦和レッズ)
吉田麻也(サンプドリア/イタリア)※OA
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)※OA
町田浩樹(鹿島アントラーズ)
旗手怜央(川崎フロンターレ)
古賀太陽(柏レイソル)
冨安健洋(ボローニャ/イタリア)
橋岡大樹(シント・トロイデン/ベルギー)
菅原由勢(AZ/オランダ)
遠藤航 (シュトゥットガルト/ドイツ)※OA
板倉滉 (フローニンゲン/オランダ)
中山雄太(ズウォレ/オランダ)
相馬勇紀(名古屋グランパス)
三好康児(アントワープ/ベルギー)
三笘薫 (川崎フロンターレ)
遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
堂安律 (ビーレフェルト/ドイツ)
食野亮太郎(リオ・アヴェ/ポルトガル)
田中碧 (川崎フロンターレ)
久保建英(ヘタフェ/スペイン)
林大地 (サガン鳥栖)
前田大然(横浜F・マリノス)
上田綺世(鹿島アントラーズ)
田川亨介(FC東京)
目次
2022カタールW杯を見据えた人選?
オーバーエイジ3名を加えた今回の招集メンバーで構成した予想フォーメーションは下記の通りです。前回のU24アルゼンチン代表戦から従来の3バックから4バックにシステム変更しているので、今回も4バックが採用される可能性は高いと考えます。
【フォーメーション:4-2-3-1】
===================
上田綺世
(林大地)
三笘薫 久保建英 堂安律
(相馬勇紀) (三好康児)
板倉滉 遠藤航
(田中碧) (中山雄太)
古賀太陽 吉田麻也 冨安健洋 酒井宏樹
(旗手怜央)(町田浩樹) (板倉滉) (橋岡大樹)
谷晃生
(大迫敬介)
===================
予想フォーメーションを考えながら頭をよぎったのは「2022カタールW杯を見据えた人選なのでは?」ということです。東京五輪が1年延期となったこともありますが、カタールW杯まであと1年しかありません。
現A代表はチームとしての基盤は出来ていますが、世代交代が上手くいっているかといえばそうでもありません。不動の1トップ大迫勇也選手不在時の攻撃停滞、左サイドバック長友佑都選手不在時のバックアップメンバーなど、常連組を脅かす若い選手が出てきていないことは課題として残っていました。
オーバーエイジ3名を加えたU24日本代表の招集メンバーを見て、2022カタールW杯を視野に入れたメンバー構成になっているように感じたので、独自の見解で各ポジション毎に考察していきます。
[GK]
A代表では権田修一選手を守護神に、シュミット・ダニエル選手、川島永嗣選手と層は厚く、ほぼ固定されてきているので若手の突き上げに期待したい。
2021年3月29日に行われたU24アルゼンチン代表戦で無失点に抑えた谷選手や今勢いのある鈴木選手が順調に成長してくれたなら、今後A代表に入ってきもて面白い存在になるのではないかと思います。
[DF]
吉田選手と冨安選手はA代表でも不動のセンターバックコンビとなっているので割って入るのは厳しい。今シーズンオランダ1部リーグのフローニンゲンで活躍した板倉選手が候補として挙げられるが、ボランチ適正もあるので悩ましいところ。
右サイドバックは酒井宏樹選手が主戦ではあるが、今後は菅原選手か橋岡選手のどちらかが主戦を担っていくとは思いますが、中堅の室屋成選手、3月に代表デビューしたばかりの山根視来選手も黙ってはいないだろう。
悩みどころの左サイドバックだが、A代表では中山選手が入ることもあるが旗手選手もここに来て面白い存在になってきているが、世界を相手にした時にどこまで通用するかは現時点では未知数だ。
[MF]
2列目の攻撃的なポジションは既に競争が激しく、嬉しい悩みどころです。
U24代表では4-2-3-1なら左から三苫選手、久保選手、堂安選手がファーストチョイスになりそうだが、この並びはA代表でも考えられる布陣。南野拓実選手、鎌田大地選手、伊東純也選手の並びでも問題はないが、2022年はどうなるか全く予想ができないですが、それでもA代表での実績を考えると南野選手をスタメンから外すことは考えにくい。
守備的なポジションでは、遠藤選手と守田英正選手のダブルボランチが前回の韓国代表との親善試合で機能したようにボール奪取型の選手を並べる布陣も良いと考えます。それでも司令塔タイプの柴崎岳選手や田中選手を加えたとしたら、より創造的なプレーをするチームになる魅力は秘めています。
[FW]
不動の1トップ、大迫選手は2022カタールW杯でもコンディションに問題がなければ間違いなく主力としてプレーするでしょう。
ポストプレーヤーではないですが、対抗の軸になりそうなのは万能型の上田選手と勝負強さを秘めていそうな林選手。中堅の浅野拓磨選手や鈴木武蔵選手にも期待はしています。
現A代表に不足しているのはスーパーサブだと思いますが、途中出場からゴールを決めて流れを変えてくれる選手が必要だと考えます。フォワードはゴールを決めてナンボです。
[フォーメーション構想案]
以上を踏まえた上で、オーバーエイジを含めたU24代表メンバーをベースにA代表のレギュラーメンバーを加えた場合のシミュレーションを行うと下記のような構成になりました。
【フォーメーション:4-2-3-1】
===================
大迫勇也
(浅野拓磨)
(上田綺世)
南野拓実 久保建英 堂安律
(三笘薫) (鎌田大地) (伊東純也)
(中島翔哉) (原口元気) (三好康児)
柴崎岳 遠藤航
(田中碧) (守田英正)
長友佑都 吉田麻也 冨安健洋 酒井宏樹
(旗手怜央)(中山雄太) (板倉滉) (橋岡大樹)
権田修一
(谷晃生)
===================
A代表とU24代表を合わせたような構成です。
「2022カタールW杯を見据えた人選?」という仮説は大きく間違っているわけではなさそうです。
森保監督を軸に代表コンセプトはA代表、U24代表で共有されていると思うので、上手くハマれば選手層の厚さは歴代屈指の代表チームになるような予感も有ります。
考察では挙げていなかった、中島翔哉選手、原口元気選手もリストアップしています。
中島選手は怪我でプレー出来ていませんが、コンディションさえ整えば代表チームの大きな戦力です。1人でもゴールを決めてくるイメージがあるのでスタメンは難しくてもスーパーサブ起用なら代表復帰はありそうです。また原口選手も中盤ではベテランの域に入ってきましたが、まだまだ走れる選手なので23人枠で考えるなら必要不可欠な選手だと考えます。
あとがき
本大会登録メンバー18名の争いが最終段階に入り、オーバーエイジ3名を除くと実質には15名の争いとなります。
2021年7月に延期された2020東京五輪大会がどうなるか現時点ではわかりません。
日本代表が2022カタールW杯の出場権を獲得したわけではないですが、U24日本代表に選ばれることはカタールW杯も見えてくるはずです。
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