今回は海外組が招集できないためオール国内組でE-1に臨むことになる日本代表。代表常連組がほとんどいない中で、短期間の間にどれだけチームとしてまとまっていけるか、カタールW杯出場メンバーに向けてどこまで選手がアピールしてくるのかに注目している。
マッチレポート
フォーメーションを4-3-3から4-2-3-1に変えてきた。メンバーが大幅に入れ替わったことや初招集組が多かったので、戦術的なことを考えるとオーソドックスな4-2-3-1が採用されたのだろう。
初戦となった香港代表戦は集まってすぐの試合だったので連携面は度外視して良い。横浜F・マリノスの選手を軸にした構成となったのは仕方ないが、第22節を終えてJリーグで首位に立っているチームなので異論は無かった。
前半から日本のゴールラッシュとなった。といってもあれだけスペースがあればやりたい放題できていたのでアピール材料になったのかはわからない。また途中出場した選手達にとってアピールするには不運な試合展開だった。
後半から香港代表が一気に3枚替えを行なったが、日本の攻撃を止めることができなかった。日本と香港の力の差が歴然だったため、この試合だけで評価するのは難しい。もし評価するなら3試合を通じて総合的に判断するのが良さそうだ。
【フォーメーション:4-2-3-1】
()内は交代時間と交代出場した選手
町野修斗
相馬勇紀 西村拓真 水沼宏太
(64,宮市亮) (64,岩崎悠人) (64,脇坂泰斗)
岩田智輝 藤田譲瑠チマ
杉岡大暉 山根視来
(74,大南拓磨)
畠中槙之輔 谷口彰悟
(HT,中谷進之介)
鈴木彩艶
日本の攻撃について
選手が自分の特徴を活かしたプレーが噛み合ったから得点が生まれている。選手の個の力だけで打開できるだけの技術差も明確だった。相手のプレスもそこまで激しくないし、フリーでボールを持てる瞬間もあったのでもう少しゴールが決まっていてもおかしくなかった。
改めて思うのは、今の代表チームに攻撃に決まった戦術は無いのかなと。両サイドを起点に攻撃を仕掛けることが決まり事のようになっているくらいで、あとはプレーしている選手のイメージや閃きによるものが大きいと感じている。
日本の守備について
90分を通して決定機をほとんど作らせなかったことは、香港代表の枠内シュートを0に表れている。
ただ、この試合の守備が中国、韓国を相手に通用するとは思えない。前線のプレスからカウンターになる場面もあったが、最終ラインと中盤の底でボールを奪われるシーンがこのレベルを相手にしても見られるのは若干の不安要素だ。
常連組との比較
なんでもない横パスのパススピードが遅いように感じた。縦パスやスルーパスなどキーになるパススピードは問題ないけど、自陣でボールを回しているパススピードが特に危なかった。国内組と海外組との差は明確だった。
マッチレビュー
日本代表 6-0 香港代表
【日本代表:得点者】
前半 2分;相馬勇紀
前半20分;町野修斗
前半22分;西村拓真
前半40分;西村拓真
後半10分;相馬勇紀
後半12分;町野修斗
【日本代表スタッツ】
ボール支配率 :67%
シュート数 :22本
枠内シュート :10本
パス成功率 :84%(734本)
オフサイド : 1回
フリーキック :10本
コーナーキック:15本
【スタジアム/現地情報】
スタジアム:県立カシマサッカースタジアム
観客数 :4,980人
天候 :曇り
気温 :27.0℃
湿度 :82%
招集メンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
---|---|---|
GK | 1 | 大迫敬介 |
12 | 谷晃生 | |
23 | 鈴木彩艶 | |
DF | 19 | 佐々木翔 |
3 | 谷口彰悟 | |
2 | 山根視来 | |
5 | 畠中槙之輔 | |
25 | 小池龍太 | |
4 | 中谷進之介 | |
22 | 荒木隼人 | |
24 | 大南拓磨 | |
13 | 杉岡大暉 | |
MF | 18 | 水沼宏太 |
15 | 橋本拳人 | |
7 | 野津田岳人 | |
14 | 脇坂泰斗 | |
13 | 相馬勇紀 | |
6 | 岩田智輝 | |
8 | 森島司 | |
21 | 満田誠 | |
26 | 藤田譲瑠チマ | |
FW | 17 | 宮市亮 |
9 | 西村拓真 | |
10 | 岩崎悠人 | |
11 | 町野修斗 | |
20 | 細谷真大 |
[招集辞退]
武藤嘉紀(怪我のため)
あとがき
Jリーグの日本人オールスターでチームを組んだら…という構成になっていましたね。
実現は不可能に近いですが、海外組を含めた常連組とE-1招集の国内組とのテストマッチでカタールW杯メンバー入りをかけたアピール合戦を見てみたい気持ちになりました。