2018ロシアW杯:アルゼンチン対クロアチア/マッチレポート(23)

[グループD/6月22日(金)03:00]

アルゼンチン 0-3 クロアチア

<ゴール>
(クロアチア)
後半 8分;アンテ・レビッチ
後半35分;ルカ・モドリッチ
後半45+1;イバン・ラキティッチ

<チームスタッツ>
(アルゼンチン)
ボール支配率:59%
シュート数 :11本(枠内;3)

(クロアチア)
ボール支配率:41%
シュート数 :13本(枠内;5)

<スタジアム/現地情報>
スタジアム:ニジニ・ノヴゴロドスタジアム
観客数  :43,319人
天候   :晴れ
気温   :17℃
湿度   :49%

編集長の視点

 アルゼンチンが初戦を引き分けたことで混戦が予想されるグループD。
 第2戦は初戦を勝利したクロアチアを迎える。決勝トーナメントで対戦してもおかしくないビッグマッチに注目したい。

 前半5分、クロアチアがチャンスを迎える。
 ペリシッチ選手が左足でシュートを放つも、GKのカバジェロ選手にセーブされコーナーキックへ。モドリッチ選手からのコーナーだったが得点にはつながらなかった。

 前半30分にアルゼンチンにチャンスが訪れる。
 アグエロ選手が左サイドからペナルティエリア内に侵入し、ゴールキーパーと1対1になり中央に折り返したボールがクロアチアのビダ選手に当たってこぼれたボールをペレス選手がシュートするも枠を外してしまう。
 キーパーが飛び出していたため無人のゴールへ入れるだけようだったが、角度が少し厳しかったのだろうか。

 その後クロアチアが、マンジュキッチ選手がダイビングヘッド、レビッチ選手のミドルシュートと攻勢に出るもシュートは2本とも枠を外してしまう。

 前半は両チームとの決め手を欠き、スコアレスのまま折り返す。

 後半、意外なカタチから試合が動く。
 後半8分、アルゼンチンGKカバジェロ選手がバックパスを蹴りだそうとする。しかし、クリアボールがクロアチアのレビッチ選手へのパスになってしまう。
 浮き球の難しいボールだったがレビッチ選手がダイレクトで蹴り返しゴールネットを突き刺した。ありえないミスからクロアチアが先制した!

 得点が欲しいアルゼンチンは後半9分にイグアイン選手、後半23分にディバラ選手を投入し、点を取りに行く。だが、攻撃のアイデアが乏しく決定機すら作り出せない。

 アルゼンチンが得点を奪えない時間帯が続くなか、クロアチアの司令塔が貴重な仕事をする。
 後半35分、モドリッチ選手の右足から放たれたミドルシュートがゴールネットを突き刺し、クロアチアが待望の追加点を奪った!

 これで完全に集中力が切れたアルゼンチン。
 後半アディショナルタイムにラキティッチ選手にゴールを許したが、アルゼンチンのディフェンス陣が、もう諦めたかのような覇気のないプレーを見せていてガッカリした。

 試合はクロアチアが快勝したが、その要因の1つとしてクロアチアの運動量が後半終盤に入っても落ちなかったことだろう。マンジュキッチ選手、モドリッチ選手が入れ替わりで前線からプレスをかけ続けている。

 守備のブロックを作って守る場面もあったが、ラインを下げるだけではなく、プレスをかけつつ相手のスペースを消しながら、チームとして連動した守備を行っていたのが印象的だった。
 クロアチアのタレント集団がチームとしてまとまっているのは「戦術メッシ」のアルゼンチンに対する反面教師でしかない。

 この試合でメッシ選手のシュート数は1本に終わった。
 「戦術メッシ」さえクロアチアのゲームプランで機能不全に陥った。

 アルゼンチンの采配として疑問なのは、アグエロ選手を後半9分で交代させたこと。
 クロアチア守備陣が慌てる場面を作り出していたのに、なぜ交代になったのだろうか?
 1点リードされてから逆転までを考えた時、アグエロ選手、イグアイン選手、ディバラ選手の超攻撃的3トップもありだと思ったが…。

 クロアチアは2連勝で、グループリーグ突破が決定。
 アルゼンチンにもまだグループリーグ突破の可能性は残されているが、得失点差のことを考えると0対3の完敗は痛いどころではない。

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