日本代表:Road to カタール(43)国際親善試合/セルビア代表マッチレポート

ヨーロッパの国と対戦するのは2018年ロシアW杯決勝トーナメント1回戦ベルギー戦以来3年ぶりとなった。
ネーションズリーグやEURO予選などがあり、国際Aマッチデーといえどヨーロッパの国々とマッチメイクをするのは難しくなっている。

今回セルビア代表が来日して国際親善試合を行うことが出来たのが、監督がピクシーことストイコビッチ監督だったからではない。セルビア代表が現地時間6月11日に開幕するUEFA EURO 2020で予選敗退となり本大会出場権を獲得出来なかったからだ。

セルビア代表の主力選手といえば、ドイツ・ブンデスリーガのフランクフルトに所属するルカ・ヨビッチ選手、コスティッチ選手だが今回は不在。ヨーロッパはシーズンを終えたばかりということもあり、EUROやW杯といった特別な大会が無い限り、選手はオフシーズンを満喫している時期なので仕方ないところではある。

マッチレポート

ゆっくりした試合の入りとなったが、主導権をどちらが握るか難しい展開となった。ボールを持ててはいるものの出すところが無かったので、持たされていただけかもしれない。

効果的な縦パスや裏へのロングボールなど打開策は出していたが、そこからスピードに乗ったプレーが見られなかったのは少し残念だった。

それでも前半から球際で負けていないように思えた。
中盤、特にボランチのところで球際の強さを発揮していた守田選手と橋本選手のダブルボランチは、普段から海外の激しい当たりを経験しているのでいつも通りのプレーが出来ていたように見えた。

両サイドバックの室屋選手、長友選手も相手自陣でボール奪取からショートカウンターを狙う意図がプレーから見られた。相手がサイドを起点に攻撃に移る瞬間を止めれたことで、中盤での攻防がより激しさを増し一層試合が締まったように見えた。

後半開始早々、コーナーキックからサインプレーのような流れから先制点を決めた。
平均身長が日本を上回る高さのあるチームを相手用に準備したものだと思うが、格上を相手にした時にこういった隠し玉は今後も必要になるだろう。

強いていえば追加点が欲しかった。
ヨーロッパの国を相手にしたとき、後半30分以降はどうしても日本代表のプレー強度が落ちてしまう。1点リードのまま終盤に突入してもパワープレーで簡単に同点に追いつかれてしまう可能性もあった。

途中出場のオナイウ選手はゴールネットを揺らすもオフサイド、浅野選手は裏への抜け出しからフリーでシュートを放つも相手ゴールキーパーにブロックされ決めきれなかった。

この試合、日本に足りなかったのはエースストライカーの存在だと思っている。大迫勇也選手が怪我で離脱したこともあり、1トップに誰が起用されるか注目していた。

古橋選手が先発起用されるも、前半は守備を固めてきたセルビアを相手に突破口がなかなか作れなかった。後半からオナイウ選手が入り、日本が先制したこともありオープンの展開となりスペースが出来てきたため、日本の2列目が機能して決定機を作るところまでは出来ていた。

だが、結果として追加点を奪うことが出来なかった。
ワールドクラスのエースストライカーは日本では育たないと言われているが、格上を相手にする時にはピッチに君臨していてほしいと試合を見ながら思わざるを得なかった。

1試合に1回あるかないかのチャンスを確実に決め切るワールドクラスのエースストライカーの存在が、日本代表をもう1つ上のステージに上げるきっかけになると思う。

マッチレビュー

日本代表 1-0 セルビア代表

【日本代表:得点者】
後半 3分;伊東純也

日本代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
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        古橋亨梧
      (オナイウ阿道)

 南野拓実   鎌田大地  伊東純也
(原口元気)        (浅野拓磨)

    守田英正   橋本拳人
           (川辺駿)

長友佑都 谷口彰悟 植田直通 室屋成
(小川諒也)          (山根視来)

        権田修一

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【日本代表スタッツ】

ボール支配率 :52%
シュート数  : 7本
枠内シュート : 5本
パス成功率  :82%(649本)
オフサイド  : 4回
フリーキック : 9本
コーナーキック: 2本

【スタジアム/現地情報】

スタジアム:ノエビアスタジアム神戸
観客数  :無観客
天候   :晴れ
気温   :23.4℃
湿度   :61%

招集メンバー

[GK]

1.川島永嗣(ストラスブール/フランス)
12.権田修一(清水エスパルス)
23.シュミット・ダニエル(シント・トロイデン/ベルギー)
24.中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)

[DF]

5.長友佑都(マルセイユ/フランス)
19.佐々木翔(サンフレッチェ広島)
6.谷口彰悟(川崎フロンターレ)
4.昌子源 (ガンバ大阪)
22.山根視来(川崎フロンターレ)
3.室屋成 (ハノーファー/ドイツ2部)
2.植田直通(ニーム/フランス)
20.中谷進之介(名古屋グランパス)
16.小川諒也(FC東京)

[MF]

8.原口元気(ハノーファー/ドイツ2部)
14.伊東純也(ゲンク/ベルギー)
13.橋本拳人(ロストフ/ロシア)
10.南野拓実(サウサンプトン/イングランド)
11.古橋亨梧(ヴィッセル神戸)
7.守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)
21.川辺駿 (サンフレッチェ広島)
9.鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
17.坂元達裕(セレッソ大阪)

[FW]

18.浅野拓磨(無所属)

[追加招集]

15.オナイウ阿道(横浜F・マリノス)

[離脱]

大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)※怪我/左内転筋痛

あとがき

ベストメンバーとはいえないセルビアを相手に辛勝。FIFAランク(日本:28位,セルビア:25位)格上の相手に勝利したことは大きい。

試合を見ていて1番不安を覚えたのは、1点リードで迎えた後半アディショナルタイムに好位置でフリーキックを獲得した場面。

追加点を奪いに行くなら、直接ペナルティエリア内に蹴り込むが、リードしている場面だったので安全策で後ろに下げたまでは良かった。しかし角度を変えてボールを中に蹴り込んでしまい、ボールがピッチ内に残りプレーは続行。そこからカウンターを食らっていたら、2018ロシアW杯ベルギー戦での苦い記憶が再来していただろう。

1点差で勝利した試合は2020年11月13日に行われたパナマ代表戦以来。2021年はここまで3点差以上リードして勝利した試合が続いていたので、試合の締め方について課題が残ったように見えた。

ABOUTこの記事をかいた人

FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ