Road to カタール(41)サッカー日本代表 vs U-24日本代表/マッチレポート

6月3日は、サッカー日本代表とジャマイカ代表との国際親善試合が予定されていたが、ジャマイカの一部選手が出発前の新型コロナウィルスの検査方法を理由に航空機に搭乗できず、期日内に10名の選手が来日出来ないことになり、試合当日までにメンバーが揃わないため中止と発表された。

この自体を受けて急遽代替試合として、サッカー日本代表(A代表)とU-24日本代表の強化試合が開催されることになった。
なお、この試合のレギュレーションとしてフィールドプレーヤー7名、ゴールキーパー1名まで交代が認められる。また交代枠を使い切った場合でも怪我などの理由なら交代枠が追加できる特別方式となった。

A代表から見た視点

ミャンマー戦からオーバーエイジ3名を含むU-24代表メンバーが抜け、国内組が合流し選手構成は少し代わったが、チームとしての完成度は高いままでキープ出来ていたように感じた。それだけチームコンセプトが浸透していることを意味しているのだと思う。

試合の中で、前半は南野選手と原口選手がサイドを入れ替えながらプレーしていたり、後半は右サイドが本職の伊東選手を敢えて左サイドで起用するなどテスト要素の強い内容だった。

その中でも大事な時間帯でのプレーは圧倒的だった。前半と後半の立ち上がりに確実にゴールを決めて相手の出鼻はくじいて流れを自分たちのものにしていた。また球際での強さがあり、強化試合とはいえ勝負に対して貪欲な一面が要所要所で見られた。

前半41分の鎌田選手の追加点となるゴールが決まったシーンところが、A代表とU-24代表の力の差を明確に示したと思っている。

A代表は前半開始早々に先制はしたものの、試合が落ち着き出した前半15分以降は、U-24代表の時間帯になることが多く攻めきれないシーンも目立っていた中で、一瞬の隙きを見逃さずに決定力の差を見せつけた形だった。

U-24代表から見た視点

まだ寄せ集め段階のチームだから連携面に目を瞑るにしても守備の統率に関しては課題が残ったと思う。オーバーエイジの3枠をセンターバック、サイドバック、ボランチの選手を招集した理由が理解できた。

気になったのはこの年代にはキャプテンシーを発揮してチームを鼓舞する選手はいないのだろうか。ライン統率、リーダーシップが欠けているように思えたのでオーバーエイジでの選出が濃厚な吉田選手、酒井選手、遠藤選手の出来がチームの勝敗に直結することになるだろう。

攻撃面では前線でボールが収まらないから2列目が攻撃に絡めない。久保選手をある程度抑えておけばそこまで怖い印象を受けなかった。

試合全体で振り返ると、前半の立ち上がりと後半の立ち上がりにそれぞれ失点したのはもったいなかった。主導権を握る前に相手に主導権を与えてしまったことで、試合を難しくしてしまったように思う。本番でも考えられるシチュエーションなので、試合中にピッチ内での修正も期待したが目に見えた変化は無かったのは残念だった。

ただそんな難しい状況でもピッチ内で戦える選手が誰なのかははっきりした。個人的には途中出場だった林選手だけが劣勢の中でも戦える希望の光のように思えた。

中1日で迎えるU-24ガーナ代表との試合で課題をどれだけ修正出来たのか注目したい。U-24日本代表にとって当初予定されていない過密日程となったが、監督が使いたいと思う本当に良い選手が誰れなのかはっきりしそうだ。

注目したシーン

前を向いてドリブルで仕掛けてくる久保選手に対して、守田選手と植田選手の2人で挟んでボールを奪ったところがキープレーヤーを止めるお手本のようなプレーだった。

A代表の守備が安定しているのは、ボランチとセンターバックの連携にあるのだろう。チームコンセプトがしっかりしているので選手が代わっても上手く機能していると言って良い。

スターティングラインナップを見て、長友選手と久保選手のマッチアップを期待していたが、久保選手が中央から左サイドに流れる展開が多かったので1対1のシーンがほとんど実現しなかったのが残念だった。

他にも遠藤選手がピッチに入るまで大迫選手にはプレーしてもらいたかったなどいろいろあるが、サッカー日本代表vsU-24日本代表が実現しただけでも嬉しい誤算だ。

マッチレビュー

A代表 3-0 U-24代表

【A代表:得点者】
前半 2分;橋本拳人
前半41分;鎌田大地
後半 7分;浅野拓磨

A代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
===================

        大迫勇也
       (坂元達裕)

 原口元気   鎌田大地   南野拓実
(古橋亨梧)  (浅野拓磨)  (伊東純也)

    守田英正   橋本拳人
    (昌子源)   (川辺駿)

長友佑都 谷口彰悟 植田直通 室屋成
(小川諒也)          (山根視来)

     シュミット・ダニエル
      (中村航輔)

===================

[GK]

1.川島永嗣(ストラスブール/フランス)
12.権田修一(清水エスパルス)
23.シュミット・ダニエル(シント・トロイデン/ベルギー)
24.中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)

[DF]

5.長友佑都(マルセイユ/フランス)
19.佐々木翔(サンフレッチェ広島)
6.谷口彰悟(川崎フロンターレ)
4.昌子源 (ガンバ大阪)
22.山根視来(川崎フロンターレ)
3.室屋成 (ハノーファー/ドイツ2部)
2.植田直通(ニーム/フランス)
20.中谷進之介(名古屋グランパス)
16.小川諒也(FC東京)

[MF]

8.原口元気(ハノーファー/ドイツ2部)
14.伊東純也(ゲンク/ベルギー)
13.橋本拳人(ロストフ/ロシア)
10.南野拓実(サウサンプトン/イングランド)
11.古橋亨梧(ヴィッセル神戸)
7.守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)
21.川辺駿 (サンフレッチェ広島)
9.鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
17.坂元達裕(セレッソ大阪)

[FW]

15.大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)
18.浅野拓磨(無所属)

U-24代表スターティングイレブン

【フォーメーション:4-2-3-1】

()内は交代出場した選手
===================

        田川亨介
        (林大地)

 遠藤渓太   久保建英   三好康児
(相馬勇紀)  (前田大然)  (堂安律)

    中山雄太   板倉滉
    (田中碧)   (遠藤航)

旗手怜央 町田浩樹 橋岡大樹 菅原由勢
(古賀太陽)
        大迫敬介
        (沖悠哉)

===================

[GK]

1.大迫敬介(サンフレッチェ広島)
12.沖悠哉 (鹿島アントラーズ)
23.谷晃生 (湘南ベルマーレ)
24.鈴木彩艶(浦和レッズ)

[DF]

22.吉田麻也(サンプドリア/イタリア)※OA
19.酒井宏樹(マルセイユ/フランス) ※OA
5.町田浩樹(鹿島アントラーズ)
20.旗手怜央(川崎フロンターレ)
15.古賀太陽(柏レイソル)
16.冨安健洋(ボローニャ/イタリア)
27.橋岡大樹(シント・トロイデン/ベルギー)
2.菅原由勢(AZ/オランダ)

[MF]

6.遠藤航 (シュトゥットガルト/ドイツ)※OA
4.板倉滉 (フローニンゲン/オランダ)
3.中山雄太(ズウォレ/オランダ)
14.相馬勇紀(名古屋グランパス)
8.三好康児(アントワープ/ベルギー)
7.三笘薫 (川崎フロンターレ)
21.遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
10.堂安律 (ビーレフェルト/ドイツ)
18.食野亮太郎(リオ・アヴェ/ポルトガル)
17.田中碧 (川崎フロンターレ)
11.久保建英(ヘタフェ/スペイン)

[FW]

9.林大地 (サガン鳥栖)
25.前田大然(横浜F・マリノス)
26.上田綺世(鹿島アントラーズ)
13.田川亨介(FC東京)

試合スタッツ

A代表

ボール支配率 :47%
シュート数  :10本
枠内シュート :5本
パス成功率  :82%(551本)
オフサイド  : 0回
フリーキック : 9本
コーナーキック: 1本

U-24代表

ボール支配率 :53%
シュート数  : 9本
枠内シュート : 2本
パス成功率  :83%(618本)
オフサイド  : 2回
フリーキック :14本
コーナーキック: 9本

スタジアム/現地情報

スタジアム:札幌ドーム
観客数  :無観客
天候   :晴れ
気温   :22.6℃
湿度   :61%

あとがき

スタッツを見ると、U-24代表の方がボールを支配しパス成功率でも僅差で制しているが、試合を見た感じでは終始A代表が主導権を握っているように見えた。スコアがそれを物語っている。

試合前は紅白戦のような真剣勝負とは少し違う試合になる予想もありましたが、日本代表選手としての誇りを掛けた見応えのある試合でした。

今後のスケジュールとして、A代表は7日(月)にW杯2次予選タジキスタン戦を控える。既にアジア最終予選進出は決定しており実質的には消化試合となるが、新戦力の台頭を含め国内組の活躍に期待している。

U-24代表は5日(土)にU-24ガーナ代表と国際親善試合を行う。本大会メンバー入りをかけたサバイバルにオーバーエイジ組との融合は上手くいくのか注目したい。

ABOUTこの記事をかいた人

FOOTBALL NOTE編集長。1983年6月13日生まれ。岡山県出身。フットボールをテーマにした読者の知的好奇心を刺激するコンテンツ作りに着手し「FOOTBALL NOTE」を立ち上げる。コンセプトは「世界のフットボール情報がここにある」※お問い合わせはコチラからどうぞ